ワインエキスパートの資格でワインを極める!
「ワインエキスパート」は、近年、ますます注目を集めているワインの資格です。幅広いワインの知識を身につけ、より深くワインを味わうことをめざして、毎年、多くのワイン愛好家が資格取得に挑戦しています。今回は、ワインエキスパート資格の魅力と、資格試験について紹介します。
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ワインエキスパートはソムリエと同等の知識を証明できる資格
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ワインエキスパートは日本ソムリエ協会が認定する呼称資格
「ワインエキスパート」は、一般社団法人日本ソムリエ協会が認定する呼称資格で、その資格試験は1996年にスタートしました。
日本ソムリエ協会によれば、この資格を受験できるのは「ワインを中心とする酒類、飲料、食全般の専門的知識、テイスティング能力を有する方」とされ、職業や経験は不問。20歳以上なら誰でも受験できます。
ワインエキスパートとソムリエの違いとは
ワインエキスパートは、同じくワインの資格であるソムリエと、どのような違いがあるのでしょうか?両者の違いは、ソムリエは受験にあたって飲食店や酒販店などでの3年以上の職務経験が必要で、在職中という制度があるのに対し、ワインエキスパートは必要がないという点です。
つまり、ソムリエが飲食店や酒販店で勤務するプロフェッショナル向けの資格であるのに対し、ワインエキスパートは一般のワイン愛好家向けと言えます。
実際の仕事に直結しにくいからといって、ワインエキスパートの試験が容易というわけではありません。試験の難易度に大きな差はなく、ほぼ同程度の知識が要求されます。
ワインエキスパートをめざすには
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ワインエキスパート資格試験は年に1シーズンのみ
ワインエキスパート資格の試験は年に1回の開催です。一次試験と二次試験があり、例年、一次試験は8月前後、二次試験は10月前後のスケジュールとなっています。
なお、一次試験に合格したものの二次試験が不合格だった場合は、翌3年まで一次試験が免除となる制度があります。また、過去5年間にワインエキスパートかソムリエに合格した人は、もう一方の資格試験を受験する際には一次試験が免除となります。
晴れて試験を突破し、資格認定登録料を支払うと、認定証と認定バッジが贈られます。
ワインエキスパート資格試験の難易度は?
ワインエキスパートの合格率を見れば、比較的、難易度の高い資格であることがわかります。
近年の合格率は、2018年が32.8%、2017年が33.1%、2016年が38.2%と、おおむね35%前後。ちなみに、2018年のソムリエ資格の合格率は26.5%となっており、ワインエキスパートよりさらに下がります。
ワインエキスパートは容易に合格できる試験ではないので、一次試験、二次試験ともに、しっかりと対策をして臨む必要があります。
ワインエキスパート資格の試験内容とは
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ワインエキスパート資格試験の一次試験は筆記試験
ワインエキスパート試験の一次試験は、ワインに関する知識を問う筆記試験となっています。
試験問題は日本ソムリエ協会が発行している教本から出題され、ワインの産地情報や醸造工程などはもちろん、ワイン以外の酒類も含めた幅広い知識が問われます。一次試験に合格するには、正答率7割程度がボーダーラインのようです。
ワインエキスパート資格試験の二次試験はテイスティング
ワインエキスパート資格試験の二次試験はテイスティング。ワインを中心にトータル5~6種類ほどの酒類についてテイスティングを行います。
テイスティングの採点基準や合格点などは公開されていませんが、品種や産地を正確に当てるだけでなく、ワインの外観や香り、味わいの適切な表現を選択できることが重視されます。
ワインエキスパートは難易度の高い資格ではありますが、それだけに取得した時には大きな喜びを感じることができるでしょう。なにより、資格取得に向けて得た知識は、その後のワインのある生活を豊かにしてくれるはずです。今より深くワインの魅力を味わいたい人は、挑戦してみてはいかがでしょうか。
一般社団法人日本ソムリエ協会
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