ライチリキュールのおいしい飲み方
ライチリキュールは、その名のとおり、果物のライチを原料にしたリキュール。その誕生は、つい30年ほど前のことですが、豊かな甘味と芳香で世界的な人気を得ています。そんなライチリキュールの魅力とたのしみ方を紹介しましょう。
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ライチリキュールは人気の果実を活かした香り高いお酒
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ライチリキュールは、「茘枝(レイシ)」の呼び名でも知られている果物、ライチを原料にした果実系リキュールの一種です。
その果肉は乳白色で、芳香と上品な甘味、ほどよい酸味が魅力。ライチリキュールは、そんなライチならではの風味を存分にたのしめます。
ライチといえば、中国の唐の時代に玄宗皇帝が寵愛した妃、楊貴妃が好んだというエピソードが有名です。それほど古い歴史をもつライチですが、ライチリキュールが生まれたのは20世紀になってから。比較的、新しいリキュールです。
その元祖といわれているのが、フランスの酒造メーカー、ペルノ・リカール社が1980年代に開発した「ディタ ライチ」。同社は、中国を原産とするライチがもつエキゾチックな雰囲気と、世界的な人気の高さに着目して、現代的なフルーツリキュールを造りたいと、ライチリキュールを生み出したのだとか。
現在では、ヨーロッパを中心に世界各国でさまざまな種類のライチリキュールが造られており、その華やかな風味で、とくに女性から人気を集めています。
ライチリキュールはフレッシュジュースと相性抜群
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ライチリキュールは、果実系リキュールなだけあって、フルーツジュースと好相性。とくにグレープフルーツ果汁と合わせれば、その酸味とライチの甘味が調和して、フルーティでさわやかなカクテルをたのしめます。そこで、ライチリキュールとグレープフルーツジュースを使った2種類のカクテルを紹介します。
【楊貴妃】
ライチを好んだという楊貴妃が名の由来。ベースの桂花陳酒(けいかちんしゅ)は、金木犀(きんもくせい)の花を白ワインに漬け込んだ中国産のお酒ですが、これも楊貴妃が愛飲していたものだとか。
ちなみに「桂花」とは中国で金木犀を意味します。
作り方は、3対2対1の割合の桂花陳酒、グレープフルーツジュース、ライチリキュールと、ブルーキュラソー小さじ1をシェークして、カクテルグラスに注げば、完成です。
【チャイナブルー】
その名のとおり、ブルーキュラソーの色合いが映えるエキゾチックなカクテル。グレープフルーツジュースとトニックウォーターを加えることで、すっきりと飲み飽きない味をたのしめます。
作り方は、氷を入れたタンブラーにグレープフルーツジュース45ミリリットルと、ライチリキュール30ミリリットル、ブルーキュラソー10ミリリットル、トニックウォーター適量を注ぎ、軽くかき混ぜればできあがり。
ライチリキュールは個性的な商品が充実
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ライチリキュールは、ヨーロッパを中心に数多くの種類が造られています。ここでは、比較的ポピュラーなものを紹介しましょう。
【ディタ ライチ】
前述のとおり、フランスのペルノ・リカール社が世界で初めて開発したライチリキュールで、ライチの上品な甘味と香りが魅力。
多彩なドリンクと相性がよく、「ディタモーニ」などブランド名を冠したカクテルも数多く生まれています。ちなみに、日本以外の国々では「SOHO」の名で知られています。
【貴妃(カイフェ)ライチ】
オランダのリキュールメーカー、デカイパー社が手がけるライチリキュール。ライチ独特のさわやかで華やかな香りと、やさしい風味をたのしめます。お酒、ボトルともに、愛らしく気品ただようピンク色をしているのも、女性の人気を集めている理由のようです。
【パライソ ライチ】
フランスのコニャックメーカー、ルイ・ロワイエ社のリキュール部門ジュール・ブレマンが開発。「パライソ」とは、スペイン語で「楽園」という意味なのだとか。ライチの自然な風味とひかえめな甘味が特徴で飲みやすく、カクテルの材料にもぴったりです。
ライチリキュールは、紹介したほかにも、コーラやパインジュースなど、多彩なドリンクと合わせやすいリキュールです。ぜひ手に入れて、好みの味わい方を見つけてみてください。