日本酒が純米酒と呼ばれる条件は?純米酒の魅力と、最近注目の銘柄

日本酒が純米酒と呼ばれる条件は?純米酒の魅力と、最近注目の銘柄
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純米酒に熱狂的ファンが多いわけ

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日本酒には大きく分けて、米と水だけで造られた「純米酒系」、米と水だけで作られた醪(もろみ)に少量の醸造アルコールを加えて造られた「アル添酒系」の2種類があります。古来、日本酒は米と水だけで作られていたもの、米の使用比率が高い分、お米の味わいが凝縮されているタイプが多いのが「純米酒系」です。

よい純米酒は、力強く旨味がありつつ、後味は軽く爽やかなものが多くあります。また、日本酒はいろいろな温度でたのしめるのが魅力のひとつですが、とくに燗にする際に、純米酒の方がよりふっくらとした米の甘味がきわ立つものが多いようです。そのあたりも日本酒好きから支持される理由でしょう。

日本酒好きの中には「純米酒でなければ日本酒じゃない」という人もいるようですが、アルコールを添加(アル添)した醸造酒がけっして悪いわけではありません。香りを引き出す効果や味を整える効果もあります。

「アル添の酒は悪酔いする」などといわれるのは、本醸造や吟醸タイプには冷やでスルスルとおいしく飲めるものが多く、つい飲み過ぎてしまうからでしょう。また、戦後の米不足の時に、少ない原材料を醸造アルコールなどで3倍にのばした「三倍醸造酒」とよばれる質の悪い酒が出回った当時の印象が残っていることも一因かもしれません(現在は法律で禁止されています)。

純米酒もアル添酒も魅力はそれぞれ。いろいろ飲み比べて、好みの味わいや組み合わせを見つけてみましょう。

酒米にこだわって純米酒をたのしむ

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「山田錦」や「五百万石」など、原料米がラベルに書かれているのを見たことがあるでしょう。酒造りに使われる米の多くは、普段私たちが食べている米ではなく、酒造用に作られた酒米です。大粒で心白があり、雑味になるタンパク質や脂肪が少ないことなどがよい酒米の条件とされています。日本酒の味わいのベースは原料となる米で決まるといっても過言ではありません。代表的な5つの酒米を紹介しましょう。

◆山田錦/
酒米の王様とよばれ、今では全国各地で栽培されています。大粒で高精米が可能な山田錦で造られたお酒は香味が良く、大吟醸酒や、鑑評会に出品する日本酒など、この山田錦を原料として造られることが多いです。中でも優れた品質の山田錦を造る地区は「特A地区」に指定されています。

◆五百万石/
新潟や富山、福井、石川など北陸地方を中心に全国で栽培され、山田錦と並びツートップとして知られています。この酒米で醸しあげた酒は、淡麗でスッキリした飲み心地が人気で、新潟県の辛口酒にもよく使われます。

◆美山錦/
秋田県や山形県など、主に東北から北関東、長野や北陸で栽培されている酒米です。寒さに強い品種で、五百万石に近いスッキリとしたキレのいいお酒ができるということで人気です。

◆出羽燦々(でわさんさん)/
吟醸王国と呼ばれる山形県を代表する酒米。吟醸酒にふさわしい切れ味のよさと、さらりとした飲み口の淡麗な味わいに仕上がるのが特徴です。

◆雄町/
山田錦や五百万石のルーツの古代品種の酒米です。栽培が難しく一時は絶滅の危機を迎えましたが、酒造メーカーが中心となり栽培を復活させ、芳醇でコクのある味わいの酒が再び生産されるようになりました。

「SAKE COMPETITION 2017」でゴールドに輝いた注目銘柄

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出品酒世界最多、唯一日本酒だけを審査する「SAKE COMPETITION」。2017年度は全国、海外から1730点が出品され、純米から吟醸、ラベルまでの7部門で審査されました。中でも注目のゴールドに選ばれた純米酒を紹介します。

◆1位「作 穂乃智(ざく ほのとも)」清水清三郎商店株式会社 (三重)
伊勢志摩サミットの乾杯酒にも選ばれたことでも有名。地元の米を中心に使った米の旨味あふれる飲み口で、フルーツのような甘い香りと喉ごしのよいスッキリとした後味をあわせ持つ淡麗タイプ。

◆2位「作 玄乃智(ざく げんのとも)」清水清三郎商店株式会社 (三重)
青リンゴを思わせる爽やかな吟醸香をもち、飲み口はスッキリと軽く、ほんのりと続く酸が生み出すシャープな味わい。食中酒として料理に寄り添う優しい味わいが魅力です。

◆3位「特別純米 雨後の月 呉未希米(くれみきまい)」相原酒造株式会社 (広島)
創業以来、すべての酒を大吟醸造りで醸している相原酒造。数々の受賞歴をもつこの酒は、全て呉産の材料を使い、冷蔵でゆっくり熟成させるこだわりの造り。穏やかで上品なスッキリとした味わいです。

◆4位「開運 純米 山田錦」株式会社土井酒造場 (静岡)
気取らない普段飲みにぴったりのカジュアルな味わい。フルーティーで爽やかな香りの中に、山田錦らしい優しい甘味があり、透明感あふれる余韻が感じられます。

今年はコストパフォーマンスに優れた、幅広い味わいの純米酒が選ばれました。受賞酒は入手が難しい場合もありますが、見かけたらぜひ味わってみたいものです。

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