カリフォルニアワインといえばナパ・ヴァレー! ナパの代表ワイナリー
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ナパ・ヴァレーのワイン
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アメリカのワインの産地は、西海岸と東海岸、南部に広がっています。特に、ワイン生産が盛んなのが西海岸。アメリカの中でも品質の高いワインを生み出すカリフォルニアは、日照に恵まれブドウの育成にとって理想的なエリアです。
カリフォルニアのワイン生産地としてもっとも有名なのがナパ・ヴァレー。ワイナリーの数は大小合わせて約500ほどもあり、カリフォルニアの中でも突出して多い土地です。
恵まれた土壌と気候条件を活かしたブドウ育成とワインに定評があり、とくにカベルネ・ソーヴィニヨンは長期熟成に耐えうる品質と、世界でも評価の高い品種です。1990年代にはブドウの収穫を極限まで落とし、濃厚な赤ワインが造られるようになりました。ワイン評論家として有名なロバート・パーカー氏が高く評価したこともあり、世界中にファンを増やしています。
ここでは、ナパ・ヴァレーの代表的なワイナリーを紹介します。
「ロバート・モンダヴィ 」
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カリフォルニアワインの父とも称される故ロバート・モンダヴィ氏は、ワイナリーをワインを醸造する場所であると同時に、訪問者をもてなす場所であり、ワインと食事、そして音楽などの芸術をたのしむ場所と位置付けていました。
上記のこともあり、ワイン醸造以外にもアメリカにワイン文化を根付かせるため、一般消費者向けのワイナリーツアーやテイスティングを早くから行ってきました。現在でも専門のスタッフがていねいに説明しながらワイナリーをじっくり見学することができます。
ロバート・モンダヴィは樽熟成させた辛口ソーヴィニヨン・ブランを、フランスのロワール地方で呼ばれているブラン・フュメをヒントにフュメ・ブランという名前で売り出しました。このことから、ソーヴィニヨン・ブランの名を知らしめたのはロバート・モンダヴィといわれています。ほかに、カベルネ・ソーヴィニヨンで造られたアイコン的存在の濃厚な赤ワイン「カベルネ・ソーヴィニヨン・リザーブ」は、エレガントなフルボディとして世界中から高い評価を得ています。
故モンダヴィ氏は、当時のボルドー・メドック格付け第一級シャトー・ムートン・ロスチャイルド(ロートシルト)所有者バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵と意気投合し、「オーパス・ワン」と名付けたジョイント・ベンチャーを立ち上げました。1979年に初めてワインをリリースし、1991年にワイナリーをオープン。世界中のワインファンが渇望するプレミアムワインの代名詞「オーパス・ワン」の生みの親としても有名です。
「ケイマス・ヴィンヤーズ」
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ナパ・ヴァレーの良質なカベルネ・ソーヴィニヨンで、醸造するワインに定評があるワイナリー「ケイマス・ヴィンヤーズ」は、1972年創業。ナパ・ヴァレーに代々続く醸造一家のワイナリーです。1972年以降、生産されたワインは「ワイン・スペクター」で90点を下回ったことがない安定した品質と実力があります。
ケイマス・ヴィンヤーズのワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンとジンファンデルが主流。とくに、メインであるカベルネ・ソーヴィニヨンは、冬がくる直前まで収穫を遅らせ、糖度と果実味が十分に熟すのを待ってから収穫する方法をとっています。濃い色で果実味があり、なめらかなタンニンを持つ味わいは、このワイナリーでしか生み出せないと、ワイン好きの間では有名です。
「フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリー 」
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映画界の巨匠、フランシス・フォード・コッポラ氏が経営するワイナリー。1975年に歴史あるニーバム・エステートの一部を購入し創業。2006年にはソノマ・カウンティに新しいワイナリーを購入しています。創業当初は、ブドウ栽培は有機農法を積極的に取り入れ、畑を小ロットごとで管理しボルドーの伝統的な技法を用いたワイン造りを行っていました。
現在は新しい場所に移り、さらに品質の高いワインを醸造しています。娘の名をつけたイキイキした味わいの「フランシス・コッポラ ソフィア」、ソノマ・カウンティで育ったブドウで造った「フランシス・フォード・コッポラ・ディレクターズ・カット」など、人気銘柄が多数あります。
ここで紹介したのはほんの一部。世界屈指の高品質ワイン産地ナパ・ヴァレーには「ケンゾー・エステイト」「ジョセフ・フェルプス」「ベリンジャー」「クロ・デュ・ヴァル」「ドミナス・エステート」などなど、ワイン好きにはたまらない、素晴らしいワイナリーがたくさん。ぜひ一度は現地を旅しながら味わってみたいワイン産地です。