セカンドラベルワインは当たり年に買うとお得です!?

セカンドラベルワインは当たり年に買うとお得です!?

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セカンドラベルとはどんなもの?

フランスワインの中には「セカンドラベル(ワイン)」と呼ばれるものがあります。

セカンドラベルがあるわけですから、当然「ファーストラベル(ワイン)」が存在します。いったいどのような違いがあるのでしょうか。
ファーストラベルはフランスのトップクラスのワイン、シャトー・マルゴー、シャトー・ムートン・ロートシルト、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・ラトゥール、シャトー・オー・ブリオンの「五大シャトー」が有名です。いわば世界で認められたフランスの超高級ワインで、フランスの最も高いワインの基準をクリアしているワインです。伝統があり、高品質であり、世界的に認められ高く評価されています。

それに対して、品質面においてファーストほどのレベルに達しなかったものを「セカンドラベル(ワイン)」と呼びます。こう聞くとセカンドラベルに対して悪い印象を持つ人がいるのですが、劣化品というわけではありません。あくまでファーストレベルには届かない品質というだけで、いわば最終面接で落とされたワインということです。最終面接までは多くの基準をクリアしているわけですから、それなりの高い品質があることは確かです。ましてフランスの伝統的な厳しい基準を最終面接前までクリアしているものとなると、その出来は十分といっても過言ではありません。

セカンドラベルは一級に格付けされた五大シャトーだけではなく、二級から五級に格付けされたシャトーのもの、また、ブルゴーニュにも存在します。

余談ですが、シャトーとは本来「城」という意味ですが、ボルドーでは自社畑を持ちブドウ栽培からワインの醸造までを行うワイナリーのことを指し、必ずしも城らしい様相をしているとは限りません(中には単なる小屋のようなシャトーもあります)。また、慣用的にそのシャトーのワインのことを指す場合もあります。

ファーストラベルとの違い

ファーストラベルとの違い

riekephotos/ Shutterstock.com

次に具体的にファーストラベルとセカンドラベルは何が違うのか、という事についてお話をしていきたいと思います。

セカンドラベルとなるものは同じシャトーの畑で造られたブドウでも樹齢が若かったり、畑の土の質や日当たり具合がファーストになるには適さない環境から造られたブドウからなるワイン。また、ワインをファーストラベル用に仕込んでも、発酵や熟成を経ていざ瓶に詰めるとなった時に生産者の厳しい選択によってファーストの品質まで届かなかったものもセカンドラベルになったりします。

ただ、忘れてはいけないのが失敗したからセカンドラベルになったのではなく、原料も手抜きなわけでもなく、ましてやもともとの品質基準は高く、造っているのも同じ生産者です。値段もファーストラベルが一本数万円するのに対して、セカンドラベルは数千円~一万円代等で購入できるので、買い手としてはとてもお得なワインなのです。

また、ファーストラベルは長期の熟成を必要とし、飲みごろを慎重に見極めなければならない難しいワインも多く存在しますが、セカンドラベルは一般的にファーストラベルより早くからたのしめ、より親しみやすいスタイルになっていることが多いです。それぞれのシャトーの個性やスタイルがそのまま表現され、それがよりお手軽な価格で手に入ることも魅力の一つです。

五大シャトーのワインをお得にたのしむポイントはヴィンテージです。ヴィンテージチャートを見て、当たり年のワインはファーストの水準には達していないものの高品質でお手軽なセカンドラベルを、はずれ年のワインは他のヴィンテージよりも安価でありながらもシャトー名が冠されたファーストラベルを購入してみるのもおすすめです。

少しワインのことがわかってきたら、先ずはセカンドラベルを飲んでみて、気に入ったら同じ年のファーストラベルを購入してその違いを見るのもおもしろいかもしれません。

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