生ワインとは? 一般ワインとの違い、買える時期、賞味期限、おすすめ銘柄まで完全ガイド

生ワインとは? 一般ワインとの違い、買える時期、賞味期限、おすすめ銘柄まで完全ガイド
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生ワインは、毎年秋から冬に登場するフレッシュなワイン。加熱処理やろ過をあえて省くことで、ブドウ本来の香りやジューシーな味わいをたのしめます。今回は、生ワインの特徴や一般的なワインとの違い、買える時期、賞味期限、おすすめ銘柄などについて紹介します。

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生ワインの概要から選び方、保存方法まで、網羅的に紹介します。

生ワインとは?

生ワインとは

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「生ワイン」とは、加熱殺菌やろ過をせず、発酵後そのまま瓶詰めした、フレッシュな風味が魅力のワインのこと。ブドウ本来の香りやジューシーな味わいで人気があります。

生ワインと一般的なワインの違い

「生ワイン」に明確な法的定義はありませんが、一般的には、加熱殺菌(火入れ)やろ過を行わない、または最小限にとどめて瓶詰めされたワインを指します。酸化防止剤や保存料を使わず、発酵後すぐに瓶詰めされることが多く、日本酒の「生酒」と同じように、にごりが見られるものもあります。

生ワインに賞味期限はありませんが、ワインの品質を安定させるのに役立つ加熱やろ過をしていないため、開封前も開封後も冷蔵庫での保存が基本です。フレッシュさをたのしむためにも、早めに飲むことが推奨されています。

一方、一般的なスティルワイン(非発泡性ワイン)は、品質を安定させるために、発酵後に澱(おり)引き、清澄、ろ過を行い、必要に応じて加熱殺菌(火入れ)を経て瓶詰めされます。また、不純物が取り除かれているため、透明度が高いのも特徴です。

一般的なスティルワインは基本的に腐ることはなく、銘柄やタイプによって「飲みごろ」も異なるため、賞味期限や消費期限が設けられていません。未開封の場合は、適切な環境で保管すれば、生ワインよりも風味の変化がゆるやかで、比較的長くたのしめます。ただし、開封後は冷蔵庫に保存して、早めに飲む必要があります。

生ワインと一般的なワインの違い

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生ワインの香りや味わいの特長

生ワインの最大の魅力は、ブドウそのものの風味に近いフレッシュな香りと、搾りたての果汁のようなジューシーな味わいにあります。瓶詰め前に、加熱やろ過を行わないため、酵母や果実由来の旨味成分が瓶内にそのまま残っていて、口に含むと豊かな果実感と自然な甘味が広がります。瓶の中で発酵がゆるやかに続くため、微発泡(微炭酸)を感じるタイプもあります。

一般的なワインに比べてアルコール度数はやや低めで、飲みやすさも特徴のひとつ。渋味やクセが少なく、口当たりがまろやかなため、ワインを飲み慣れていない初心者にも、親しみやすいスタイルといえます。

生ワイン

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なぜ「生」と呼ばれるのか(ろ過・加熱処理との関係)

「生ワイン」が「生」と呼ばれるのは、瓶詰めの際に加熱処理(火入れ)を行わないためです。日本酒の「生酒」やビールの「生ビール」と同じで、生ワインの「生」には、「非加熱=酵母などが生きたままの味わい」というニュアンスが表現されています。

ワインの加熱処理は、発酵を終えたワイン中の酵母の働きを止め、品質を安定させるために行います。
生ワインではこの工程をあえて省き、酵母や果実由来の成分をそのまま残すことで、搾りたてに近いフレッシュな風味をたのしめるのです。さらに、無ろ過で造られることもあり、ブドウ本来の香りや旨味、自然なにごりをそのまま味わえるのも魅力となっています。

ちなみに、「生ワイン」は「なまわいん」と読むのが一般的ですが、「生(き)ワイン」と読ませるケースもあります。

生ワインはいつ買える?

秋冬に出回る生ワイン

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生ワインは、フレッシュさを追求したワインのため、基本的には秋冬の季節限定で発売されます。その年に収穫したブドウを原料とし、醸造から間もないうちに出荷されます。

季節限定でたのしめる理由

生ワインは、その年に収穫したブドウを仕込み、醸造から間もないうちに出荷されるフレッシュなワインです。前述のように、品質を安定させるための加熱殺菌やろ過を行わず、酸化防止剤や保存料も添加しません。そのため保存性が低く、賞味期限が設けられています。また温度変化にも弱く、冷蔵保存が必要です。そのため、輸送中に鮮度を保つのが難しく、日本では海外産はほとんど出回りません。

生ワインのなかには1年を通じて販売されるタイプもありますが、基本的には長期保存に向かないことから、秋冬の季節限定で流通しているのです。まさに、その年のブドウの風味をそのまま味わう、「新酒」としての特別感が、生ワインならではの魅力といえるでしょう。

生ワインの出荷は秋から冬

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出荷時期の目安(秋~冬が中心)

生ワインは、毎年10月から12月にかけて出荷されることが多く、秋から冬にたのしむ「旬の味」として親しまれています。

生ワインを造るワイナリーでは、一般的に9~10月のブドウの収穫後すぐに仕込みに取りかかり、発酵を終えたできたてのワインを瓶詰めして、そのまま出荷します。販売のピークは、11月中旬以降。ちょうどボジョレーヌーボー(ボージョレ・ヌーボー)の解禁時期と重なり、フレッシュな新酒が出そろう季節に味わえます。

なお、ブドウの品種によって収穫時期が異なり、少し早い10月下旬から販売される生ワインもあります。

基本的には数量限定で、早々に売り切れる製品もあるので、気になる銘柄は早めにチェックすることをおすすめします。

生ワインの賞味期限は?

生ワインの賞味期限は短い

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生ワインの賞味期限は短いもので約2週間、長くても半年ほどです。保管は冷蔵庫が基本。日持ちしないので、開栓後はその日のうちに飲みきるのがおすすめです。

開封前と開封後の保存期間の目安

生ワインの賞味期限は、未開封でも約2週間、長くて半年ほどです。賞味期限が短い理由は、瓶内で酵母が生きていて発酵や酸化が進みやすく、品質や味わいが変化しやすいからです。

ボジョレーヌーヴォーのような早飲みタイプのワインと比べても、生ワインのおいしく飲める期間は短めです。ちなみに、ボジョレーヌーヴォーは、解禁から数カ月、遅くても翌年の春までに飲むことが推奨されています。

開封後(開栓後)は、ワイン全般にいえることですが、空気に触れることで酸化が一気に進みます。そのため、風味を損なわないうちに、できるだけ早く飲むのがおすすめです。とくに生ワインは日持ちしないため、できればその日のうちに飲みきるのがベターです。

生ワインは冷蔵庫で保存

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おいしく飲むための保存方法

生ワインは、開封前でも冷蔵保存が基本です。温度変化や直射日光に弱いため、安定した低温環境の冷蔵庫やワインセラーなどで、立てて保存するのが理想的。購入後はすぐに、冷蔵庫に保管してください。

一般的なワインと比べて、生ワインは格段に日持ちしないため、購入後は早めに開栓して、開けたらいち早く飲みきるのがおいしく飲むコツです。

どうしても飲みきれずに余ったワインを保存する場合は、栓をしっかり閉めて、なるべく空気に触れさせないようするのが大切です。やはり冷蔵庫に立てて保存し、早めに飲みきりましょう。
なお、製品にもよりますが、酸化防止剤を使用したものでも、開封後は1週間程度で飲みきるのが目安となっています。

生ワインの選び方

生ワインの選び方

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生ワインの選び方のポイントを紹介します。

産地で選ぶ

生ワインは鮮度が命のため、市場に出回るのは基本的には国産が中心です。おもに、長野県や北海道、山形県などで造られています。

たとえば長野県は、日本有数のブドウ産地・山梨と同様に寒暖差が大きくて日照量が多く、雨が少ないため、ブドウ栽培に適した環境といわれています。甘い香りが魅力のコンコードやナイヤガラ(ナイアガラ)などが多く、甘くフルーティーな生ワインが造られています。

北海道では、ブドウの栽培から収穫、醸造、瓶詰めまで、一貫して行っている生産者が多い傾向です。冷涼な気候に合わせて、耐寒性のあるピノ・ノワールやナイヤガラ、ドイツ系品種などが栽培されています。さわやかで酸味が利いた味わいの生ワインをたのしめます。

このように地域ごとに個性が違うため、その土地のブドウを生で味わう感覚で選ぶのもおすすめです。

生ワインのブドウ品種

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ブドウ品種で選ぶ

品種によって風味が大きく変わるのも、生ワインの魅力です。いくつか特徴を紹介します。

<黒ブドウ品種>
◇コンコード…渋味がおだやかで、フルーティーな香り。果実味が豊富で飲みやすい。
◇マスカット・ベーリーA…日本を代表する黒ブドウの固有品種。渋味が少なく、軽やかでフルーティーな味わい。
◇カベルネ・ソーヴィニヨン…世界的に有名な品種。しっかりとした渋味と濃厚な果実味が特徴。

<白ブドウ品種>
◇甲州…日本古来の品種。すっきりした酸味と繊細な香りで、和食との相性がよい。
◇ナイヤガラ(ナイアガラ)…独特の甘い香りとさわやかな風味が特徴。軽快で飲みやすく、初心者にもおすすめ。

ふだん好んで飲むワインの品種を手がかりに、生ワインを選んでみると、自分に合った1本を見つけやすくなります。

生ワインにも種類がある

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ワインのタイプで選ぶ

生ワインにも 赤、白、ロゼと種類があり、それぞれ味わいの方向性が違います。

生ワインの赤は、コクがあって肉料理に合わせやすいものが多く、白の生ワインは、すっきりとした飲み口で魚介料理にぴったり。ロゼの生ワインは、華やかでフルーティーで、中華料理をはじめさまざまな料理によく合います。

さらに甘口と辛口の違いもあるので、食事やおつまみに合わせて選ぶのもたのしいポイントです。たとえば、食中酒なら辛口、食前や食後酒として甘口を選ぶなど、好きな組み合わせで、その日の食卓を豊かに彩ってみてはいかがでしょう。

おすすめの生ワイン

おすすめの国産生ワイン

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生ワインは、日本各地のワイナリーで造られています。なかでも、手ごろな価格で身近で味わえるのが、シャトレーゼの「樽出し生ワイン」。通年タイプは赤と白の2種類ですが、数量限定品が販売されることもあります。
以下では、秋~冬にたのしめる新酒のおすすめ生ワインを紹介します。

北海道ワイン「おたる初しぼり」【北海道】

おたる初しぼり2025

画像提供:北海道ワイン株式会社

「おたる初しぼり」は、北海道小樽市に本拠地を置く北海道ワイン株式会社が手がける季節限定の生ワイン。その年に収穫した国産ぶどうから仕込む“最初の日本ワイン”で、例年10~11月ごろに順次発売される季節の風物詩として注目を集めています。

デラウェア、キャンベル・アーリ、ポートランド&ナイヤガラ(ブレンド)といった人気生食用品種のほか、2025年はワイン専用品種のバッカスと、ドイツで交配され北海道に定着したPIWI品種(真菌耐性ブドウ品種)ロンドがラインナップに加わっています。

北海道ワイン株式会社
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月山(がっさん)トラヤワイナリー 「月山山麓ほいりげ」【山形県】

ホイリゲは今年できたワインの意

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山形県西川町の月山トラヤワイナリーが造る、微発泡の生ワイン。醸造後すぐに冷却することで、完全無添加を実現しています。「ホイリゲ」とは、ドイツ語で「今年できたもの」の意味です。

毎年11月に登場する「白(セーベル)」と「ロゼ(マスカット・ベーリーA&セーベル)」、翌年1月にリリースされる「シャルドネ」の3種類があります。アルコール度数は7%で、いずれも数量限定販売です。

月山トラヤワイナリー
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「生ワイン」は、秋から冬にかけての新酒の時期に市場に出回るフレッシュなワインです。その年のブドウで造る季節限定の味わいを、ぜひたのしんでみてくださいね。

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