ワイン×はちみつは至高の組合せ! 人気のハニーワイン(別名:はちみつワイン・ミード・蜂蜜酒)にも注目
ワインとはちみつは好相性! とくにはちみつの香りを持つ白ワインとの相性は抜群です。今回は、ワインにはちみつのような香りを感じる理由や、人気のハニーワイン、ワインとはちみつを使ったカクテル、はちみつを使ったおつまみなどを紹介します。
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ワインにはちみつを加えて風味をたのしむ飲み方があります。ここでは、ワインとはちみつの甘い関係を深掘りしていきます。
ワインに「はちみつ」のような香りを感じるのはなぜ?
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ワインのなかには、はちみつのような香りを持つものがあります。はちみつの香りを持つワインの種類や、なぜはちみつのような香りがするのかについて、その理由を見ていきます。
はちみつの香りを持つワインの種類
「はちみつの香りを持つワイン」といえば白ワインが思い浮かびます。白ワインの香りは、よくジャスミンや白バラなどの白い花やフルーツの香りにたとえられますが、はちみつの香りも白ワインの香りの特徴を示すひとつです。
とくに甘口のワインや、熟成の進んだワインを飲んだときに、はちみつの香りを感じたことがある人もいるかもしれません。
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白ワインにはちみつの香りがする理由
白ワインからはちみつの香りがするのはなぜなのでしょうか。その理由は、原料となるブドウの品種に、はちみつによく似た香りを持つものがあるからです。
はちみつの香りがするブドウ品種の一例としては、白ワイン用ブドウの代表格であるシャルドネ種の熟したものや、ドイツの高級ワインに使われるリースリング種などが挙げられます。このほかにも、セミヨンやモスカート、シュナン・ブランなどにも、はちみつのようなアロマがあります。
また、独特の方法で栽培される「貴腐ブドウ」を原料にした「貴腐ワイン」のなかにも、はちみつのような香りと甘味を持つものがあります。
香りはワインの大きな魅力のひとつですが、万人に好まれるはちみつの甘い香りは、ワイン初心者でも飲んだときにわかりやすいはず。ワイン選びのポイントにしてみるのもよいですね。
ハニーワインってどんなお酒?
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近年「ハニーワイン」と呼ばれるお酒が注目されているようです。どのような特徴を持つお酒なのか見ていきましょう。
ハニーワインとは、はちみつに水と酵母を加えて発酵させた醸造酒で、「ミード(蜂蜜酒)」と呼ばれることもあります。「最古の酒」といわれているほど古くから造られてきたお酒で、近年アメリカなどで健康志向の人に注目されて人気となっています。
ちなみに、ハニーワインは白ワインに似た風味を持ってはいますが、ブドウは使われていないため、一般的なワインとは別の酒類となります。
ハニーワインには、濃厚な甘口タイプやすっきりした飲み口の辛口タイプ、スパークリングタイプなどの種類があります。飲み方は、ストレートのほか、ロックや水割り、ソーダ割り、お湯割り、ホットミルク割りなどでもたのしめます。バニラなどのアイスクリームにかけるのもおすすめです。
日本産ハニーワインもあり、日本の蔵元が製造したものをよく見かけます。
◇菊水酒造:「はちみつのお酒」「「ミードクレオパトラ」「HONEY Rich~はちみつのお酒~ プレーン」「スパークリング ハニームーン」
◇奥の松酒造:「ハニール」
◇峰の雪酒造場:「花織」「美禄の森」
◇天狗舞:「Tengumai Mead 蜂蜜酒」
このほか、はちみつ製品を扱う山田養蜂場の蜂蜜酒「ミード」や、「養命酒」でおなじみの養命酒製造の「はちみつのお酒」なども販売されています。
(参考記事)
一般社団法人 日本ミード協会
はちみつとワインを使ったカクテルもおすすめ
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はちみつとワインの相性をたのしむなら、カクテルがおすすめです。
はちみつのような香りを持つ白ワインとはちみつはとくに親和性の高い組み合わせですが、はちみつはロゼワインや赤ワインにも合います。白・ロゼ・赤ワインにはちみつを加えて作るカクテルをいくつか紹介します。
ワインクーラー+はちみつ
ワインカクテルの代表格「ワインクーラー」は、好みで自在にアレンジがきくカクテル。はちみつを加える場合、ベースにするワインは香りがよく似た白ワインがおすすめです。
作り方は、氷(クラッシュアイス)を入れたグラスに、3:1の割合で白ワインとオレンジジュースを注ぎ、そこにオレンジキュラソーとグレナデンシロップを各小さじ2程度、はちみつ適量を加えて、軽くかき混ぜます。半月型にスライスしたオレンジをグラスのふちに飾ってできあがり。
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ロゼ・パンプルムース
ベースのロゼワインにグレープフルーツジュースを加えた、色鮮やかでオシャレなカクテル。パンプルムースはフランス語で、グレープフルーツの意味です。
作り方は、グラスに100%グレープフルーツジュースとはちみつ適量を入れて、ジュースと同じ分量のロゼワインを注ぐだけ。生のグレープフルーツを搾った果汁を使うのもおすすめです。
分量は、ロゼワイン2/5、グレープフルーツジュース2/5、はちみつ1/5と紹介しているレシピもありますが、はちみつの量はお好みで加減してみてください。
はちみつレモンワイン
はちみつレモンワインは、ワインをかんたんにアレンジしてたのしめるのが魅力です。
作り方は、グラスにシャルドネなどの白ワインを注ぎ、大さじ1杯ほどのはちみつを加えてよくかき混ぜます。はちみつが溶けてワインになじんだら、静かに氷を加えます。カットレモンをグラスに飾れば完成。
お好みで、レモン果汁を少し加えたり、レモンのはちみつ漬けを浮かべたりしてもOK。赤ワインやロゼワインで作るのもおすすめです。
はちみつレモンワインはホットにしてもおいしい飲み方。耐熱グラスにお湯とはちみつ、レモン果汁を入れてよくかき混ぜ、好みのワインを注ぐだけなので、こちらもぜひ試してみてくださいね。
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はちみつ入りホットワイン
ワインとはちみつを合わせるドリンクといえば、冬の定番ドリンク「ホットワイン」。ドイツでは「グリューワイン」、イギリスは「モルドワイン」、フランスでは「ヴァンショー」など、ヨーロッパを中心にさまざまな呼び名で親しまれているホットカクテルです。
世界各国で愛飲されているだけに、ホットワインのレシピはさまざまありますが、一般的には、ベースとなるワインに柑橘類やスパイス、甘味を加えて作ります。甘味としてよく使われるのが、風味やまろやかさがアップする、はちみつです。スパイスにはシナモンやクローブのほか、日本では生姜のスライスやおろし汁もよく使われます。
一般的なホットワインの作り方は、小鍋にワインとシナモンや生姜などのスパイス、はちみつを加えて沸騰直前まで火にかけ、スライスしたオレンジやレモンなどを加えて少し温めたら火を止めます。カップに注ぎ、甘さが足りないときは、お好みではちみつを加えます。
また、カレーの材料としてもおなじみのカルダモンを加えるのもおすすめで、高い香りと辛味、苦味が、ホットワインの味わいに深みを与えます。
作り方は、鍋にオレンジの搾り果汁と赤ワイン、はちみつ大さじ1杯程度、カルダモン、シナモンスティックを入れて弱火で温めます。煮立つ前に火からおろしてカップに注ぎ、仕上げにオレンジのスライスを浮かべてできあがりです。
ワインと、はちみつを使ったおつまみも好相性
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ワインによく合う、はちみつを使ったおつまみを紹介します。
青梅のはちみつ漬け
青梅のはちみつ漬けはワインのお供にぴったり。市販のものもおいしいですが、時間のあるときは手作りするのもおすすめです。
1. 熟しかけの黄味がかった青梅をよく洗い、竹串でヘタを取り除きます。
2. 梅の水気をよくふきとり、針やフォークなどで穴を開けます。
3. 消毒済みの保存容器に梅を入れて、梅がかぶるくらいのはちみつを入れて、冷暗所や野菜室などに保存し1カ月ほど漬け込みます。
または、3の段階で、はちみつと白ワイン、穀物酢を3:3:1の割合で入れて2週間ほど漬け込んでもおいしく仕上がります。
熟しかけの青梅をはちみつとワインで煮込み、冷蔵庫で1週間ほど漬け込んでできあがるレシピもあるので、ネットでいろいろと検索して、好みのレシピで作ってみてくださいね。
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チーズやナッツ&はちみつ
好みのチーズとミックスナッツにはちみつを回しかけたおつまみも、ワインによく合います。チーズはお好みでOKですが、塩気のあるブルーチーズなどがおすすめです。
少し手間をかけて作るハニーナッツも外せません。作り方は、素焼きの無塩ナッツをフライパンでから煎りして、消毒済みの密閉容器にナッツとナッツが隠れるほどのはちみつを入れ、1週間ほど漬けます。クラッカーにクリームチーズと自家製ハニーナッツを乗せれば、贅沢な一品に!
また、刻んだナッツとドライフルーツをはちみつで漬け込み、バゲットなどにチーズとともに乗せたおつまみもワインに合うので、ぜひ試してみてください。
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ワインとはちみつのソースをかけた肉・魚料理
赤ワインとはちみつ、しょうゆ、酢、みりん、にんにくのみじん切りを鍋に入れて煮詰めたソースは、肉料理に最適。ステーキやローストビーフ、チキンソテー、ラムチョップなどにかければ、ワインと相性のよい大人のおつまみになります。
また、白ワインを使ったソースをかけた肉や魚のソテーなども、ワインに合います。フライパンで白ワインを煮詰め、はちみつと粒マスタード、しょうゆを加えてとろみがつくまで熱したソースや、白ワインとはちみつ、レモン果汁を煮詰めて、仕上げにバターを溶かしたソースなどを用意して、ワインと肉・魚料理のペアリングをたのしんでみてください。
ワイン×はちみつは調和しやすい組み合わせ。はちみつ入りのワインカクテルにしても、ワインのお供にはちみつを使ったおつまみを合わせても、おいしいハーモニーを奏でます。相性の妙をぜひたのしんでみてくださいね。