地域の情熱がつまった「八戸ワイン」に新作が登場!ブドウ栽培とワインをこよなく愛すつくり手の思いとは

地域の情熱がつまった「八戸ワイン」に新作が登場!ブドウ栽培とワインをこよなく愛すつくり手の思いとは

青森県八戸市が推進する「八戸ワイン産業創出プロジェクト」。農業振興や地域活性化を目指し、2014年からワイン用ブドウの栽培を支援しています。今回は、本プロジェクトに携わる「地域おこし協力隊員」のブドウ栽培とワインづくりへの思いについてご紹介します。

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「八戸ワイン」誕生の経緯

「八戸ワイン」は、青森県八戸市の中心部から南部に位置する南郷地区で誕生しました。かつて葉たばこの生産が盛んだったこの地ですが、国内需要の減少が地域経済に影響を与えているといいます。そこで、農業の付加価値の向上と地域経済の活性化を目的にスタートしたというのが「八戸ワイン産業創出プロジェクト」です。

2014年のスタートから4年後の2018年には、念願の「八戸ワイン」が誕生し、現在では赤、白、ロゼ、スパークリングと、バラエティ豊かな「八戸ワイン」がそろっています。

 

「八戸ワイン」に使われるブドウ

「八戸ワイン」に使われるブドウ

「八戸ワイン」とは、八戸産のブドウを85%以上使用しているワインのことを指します。

このプロジェクトが始まった当時は、八戸でのワイン用ブドウ苗木の植付け本数が2,200本、作付面積2.2haだったものが、現在では41,435本、15.1haまで拡大し、木々の成長とともに収穫量も年々上昇しているといいます。

また、赤ワイン用ブドウとして、イチゴのような甘い香りが特徴の「キャンベルアーリー」、日本のワイン用主要品種で、和食にもぴったりな「マスカット・ベーリーA」、まろやかな味わいの「メルロー」、白ワイン用ブドウは、フルーティーで香りの良い「ナイアガラ」、その土地の個性を出しやすく、いま全国で注目されている「シャルドネ」など、南郷地区で栽培されているブドウはなんと計27品種!


「八戸ワイン」に情熱を注ぐたくさんの人々によって栽培されています。

 

ブドウ栽培に夢を乗せて

ワインをこよなく愛す吉田宗司さんは「自らブドウを栽培し、自身のワイナリーで思うままのオリジナルワインを造る」という夢を叶えるため、それまで勤めていた会社を辞めて八戸へUターンしたといいます。

そして、2019年9月より「地域おこし協力隊員」として南郷地区の農作業支援をしつつ、このプロジェクトに参加。念願だった自身の畑を南郷地区に取得し、ついにこの春、ワイン用ブドウの栽培をスタートさせるそうです。

吉田さんが育てるブドウは、高貴な味で最高級ワインに使用される「ネッビオーロ」、幅広い手法で使われている「バルベーラ」、熟成させると洋ナシやパイナップルのような香りが漂う「ガルガーネガ」、フレッシュで爽やかな飲み口になる「コルテーゼ」、アロマティックなワインを生み出す「マルヴァジア」の5種類。

どのブドウも八戸と温度帯が近い北イタリア産の品種で八戸では初栽培のものばかりです。

 

新作ワインに込められた思い

この春、2021年秋に収穫されたブドウから造られた新作の「八戸ワイン」の発売が決定。

「『生産者が長い時間をかけて、我が子のように育て上げたブドウで造られている』というストーリーを思い浮かべながら、ワインを堪能してほしい」。

そう語る吉田さんはじめ、ブドウ栽培に携わった人々の思いを乗せた新作の八戸ワインは、市内ワイナリーの澤内醸造と八戸ワイナリーにて販売されます。

「八戸ワイン」に関するお問い合わせ

八戸市 農林水産部 農業経営振興センター
Eメール: nokei@city.hachinohe.aomori.jp

※今回お届けした情報は記事執筆時点のものです。ご利用の際は状況が異なる場合がありますのでご注意ください。

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