ワインソースで料理を格上げしよう!
ワインは飲むだけでなく、ソースの材料としても活躍します。ワインを使ったソースは、料理とワインとのマリアージュにも影響を与える大切なポイント。ここでは、普段の料理を格上げし、ワインがいっそうたのしくなる、ワインソースの基本を紹介します。
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ワインで作るソースが広げるマリアージュ
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ワインソースはワインと料理のマリアージュのヒント
ワインをベースにしたワインソースは、ワインと料理のマリアージュを考えるうえで、大きなポイントになります。
一般的に「魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワイン」と言われますが、必ずしも正解とは限りません。たとえば、白身魚のポワレの場合、白ワインソースなら白ワインが合いますが、バルサミコ酢のソースなら赤ワインとの組み合わせも素敵です。
料理の素材だけでなく、ソースを含めた料理全体の色や味わい、風味でワインとの相性を考えることが、素晴らしいマリアージュにつながります。
料理を格上げするワインソースは自宅でも作れる
ワインを使ったソースのなかでも、基本となるのが、白ワインを使った「ヴァン・ブランソース」と赤ワインを使った「ヴァン・ルージュソース」です。
これらのソースは自宅でも作ることができ、アレンジを加えるなどして幅広い料理に活用できます。家庭料理にとり入れれば、レストランのような特別感が出るだけでなく、ワインとのマリアージュもいっそう、たのしめます。
白ワインを使ったヴァン・ブランソース
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魚料理に合うヴァン・ブランソース
フランス語で「ヴァン」は「ワイン」、「ブラン」は「白い」を意味していて、「ヴァン・ブランソース」とは、そのまま白ワインを使ったソースのこと。とくに魚料理との相性がよく、真鯛やカレイ、スズキなどの白身魚のポアレやムニエルなどによく使用されます。
汎用性がとても高く、そのまま使用してもよし、何かを加えてアレンジしてもよしと、幅広く活用できるソースです。
ヴァン・ブランソースの作り方
ヴァン・ブランソースは、白ワインとエシャロットまたは玉ねぎをじっくりと煮詰め、そこにフュメ・ド・ポワソンを加え、最後に生クリームを加えて作ります。フュメ・ド・ポワソンは、魚のアラや香味野菜を煮出して作る出汁(だし)ですが、市販品も購入できます。
白ワインの風味がさわやかでクリーミーなソースで、仕上げにレモン汁を加えてもおいしくなります。
赤ワインを使ったヴァン・ルージュソース
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肉料理に合うヴァン・ルージュソース
赤ワインを使った「ヴァン・ルージュソース」は、牛肉をはじめとした肉料理との相性がよく、高級レストランなどでもよく使用されます。
ヴァン・ルージュソースは非常にオーソドックスなソースで、そのまま用いられるだけでなく、「ボルドレーズ」「ポワヴラード」「サルミ」「グラン・ヴヌール」など、多くの赤ワインソースのベースになります。
ヴァン・ルージュソースの作り方
ヴァン・ルージュソースは、エシャロットを炒め、子牛の肉や骨でとった出汁であるフォン・ド・ヴォーを加えた後、赤ワインを加えて煮詰めて作ります。
フォン・ド・ヴォーは使用せず、エシャロットと赤ワインのみで作る場合もあり、魚料理に合わせるときはフュメ・ド・ポワソンを使用することもあるなど、バリエーションも豊富です。
飲み残したワインをソースやビネガーに活用する方法
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余った赤ワインでトマトソースや料理の味わいをアップ
本格的なワインソースを作らなくとも、飲み残したワインをソースや料理に加えるだけで、料理の味わいをぐんと高めることができます。
たとえば、赤ワインはトマトソースとの相性が抜群。赤ワインの香りや旨味がトマトソースのコクを引き出し、味をまろやかにしてくれます。
ソースだけでなくワインビネガー風に活用する方法も
ワインはソースにするだけではなく、自家製のワインビネガーにしても、料理の質を高めてくれます。
ワインビネガーの作り方はさまざまですが、ワインにビネガーを入れてしばらく寝かせたり、煮てアルコールをとばしたワインにビネガーを加えたりすることで簡単に作れます。
ドレッシングとして使ったり、ピクルス作りに使ったりと、幅広い場面で活用できます。
ワインソースを家庭料理にとり入れれば、毎日の料理がいっそう華やかになります。料理の味わいをアップさせ、幅を広げるワインソースを気軽にたのしんでみてはいかがでしょうか。