海藻で麦芽を燻す!「磯の浜蒸溜所」が大洗に誕生へ

茨城県大洗町に、新たなウイスキー蒸溜所「磯の浜蒸溜所」が2027年春に始動予定。旧古川酒造店の歴史を受け継ぎ、茨城県産の麦や海藻を生かした、海を感じるクラフトウイスキーづくりに挑みます。
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大洗に誕生する「磯の浜蒸溜所」とは

神磯の鳥居(大洗町)
旧古川酒造店の酒蔵をウイスキー蒸溜所へ再生
茨城県東茨城郡大洗町に、新たなウイスキー蒸溜所「磯の浜蒸溜所」が誕生します。蒸溜所が設けられるのは、かつて「日本で最も海に近い酒蔵」と称された旧古川酒造店の跡地です。幕末から昭和にかけて建てられた梁や柱、酒造りの道具や資料などを残しながら、歴史ある空間をウイスキー蒸溜所として再生します。蒸溜所の始動は2027年春の予定です。
木内酒造など3者が参画する新たな挑戦
磯の浜蒸溜所は、木内酒造、メキシコのフラタニティ・スピリッツ、大里愛氏が出資・参画する合弁事業です。「常陸野ネストビール」や「日の丸ウイスキー」で知られる木内酒造の製造・蒸溜所運営の知見と、フラタニティ・スピリッツの酒類販売ネットワークを生かし、大洗の風土を映すウイスキーを国内外へ届ける構想です。
海藻で麦芽を燻す「海を感じるウイスキー」

大洗の浜辺の様子
大洗の浜辺の様子
磯の浜蒸溜所が目指すのは、大洗の海辺の個性を映した「ブリニー」なウイスキーです。ブリニーとは、潮気や海を思わせるニュアンスを表す言葉。茨城県産の麦を使い、一般的なスモーキータイプのウイスキーで用いられるピートの代わりに、海藻で麦芽を燻す試みが計画されています。
※ブリニー:英語の“briny”に由来し、塩気や潮風、海を思わせる香味を表す言葉です。
専用ポットスチルで蒸溜し、大洗の地で熟成
海藻を活用した製麦には、自社で製麦を手がける木内酒造の知見と技術が生かされます。麦芽から造られた原酒は、磯の浜蒸溜所のために設計された銅製ポットスチルで蒸溜され、海にほど近い大洗で熟成される予定です。麦の豊かな風味と海を思わせる余韻を備えた、土地の記憶を感じさせるウイスキーを目指しています。
古川酒造店の歴史と進取の精神を未来へ

旧古川酒造店の現在の外観(旧街道側)
「松籟」「黄門」を生んだ酒蔵の物語
旧古川酒造店の歴史は、慶応年間に創業者の古川政吉が、天狗党の乱をくぐり抜けた古い蔵で酒造りを始めたことにさかのぼります。その後、「松籟(しょうらい)」「黄門」などの銘柄を手がけ、130年以上にわたり大洗の酒文化を支えてきました。昭和期には清酒カクテルなど、新しい酒のたのしみ方も提案していたといいます。
見学やテイスティングもたのしめる拠点へ
公式サイトでは、酒蔵の歴史やウイスキー造りに触れられる見学コースに加え、テイスティングコーナーやショップを備えたビジターセンターを2027年初夏にオープン予定と案内しています。ウイスキーを造るだけでなく、大洗の風土と酒文化を体感できる場所としても注目されそうです。
また、旧古川酒造店の浜辺のバー文化を現代へ受け継ぐ商品として、リキュールやボトルドカクテルも計画されており、見学の開始時期、予約方法、商品などの詳細は、公式サイトやInstagramで順次発表される予定です。

磯の浜蒸溜所(ISONOHAMA DISTILLERY)
旧古川酒造店の歴史を受け継ぎ、茨城県産の麦や海藻を生かしたウイスキーづくりに挑む「磯の浜蒸溜所」。大洗の海辺の風土が、どのような香りや味わいとして表現されるのか、2027年春の始動が待ち遠しいですね。
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