ワイン映画を見て、もっとワインを好きになろう

ワイン映画を見て、もっとワインを好きになろう
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ワインも映画も大好きという人におすすめしたいのがワイン映画。以前は映画のなかで“小道具”として扱われがちだったワインですが、今では“主題”、あるいは“主人公”として重要な役割を果たす作品も増えています。これを見ればもっとワインが好きになる名作4本を紹介します。

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ワイン映画おすすめ1 「サイドウェイ」(2004年)

ワイン映画おすすめ1 「サイドウェイ」(2004年)

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ワイン映画のおすすめ1本目は、ワイン好きなら誰もが知っている「サイドウェイ(原題:Sideways)」。ワインを愛するバツイチ男性が、結婚を控えた親友とカリフォルニアのワイナリーを巡る旅を描いたワイン映画です。

対照的な性格の2人の中年男性が、旅の途中で恋をしたり喧嘩をしたりと、さまざま出来事を通して成熟していきます。その姿はまるでワインが熟成されていくようです。
まさにワインと人生を描いたロードムービーの傑作として、アカデミー作品賞にノミネートされるなど、数々の映画賞を受賞しました。

作品中、1,000ドル以上もするレアもののヴィンテージワインが登場して話題を集めましたが、決して高価ではないワインを造るワイナリーも魅力的に描かれているのがポイント。世界中のワイン業界で高い評価を受けたワイン映画の傑作です。

ワイン映画おすすめ2 「ボトルドリーム・カリフォルニアワインの奇跡」(2008年)

ワイン映画おすすめ2 「ボトルドリーム・カリフォルニアワインの奇跡」(2008年)

Michalakis Ppalis/ Shutterstock.com

ワイン映画のおすすめ2本目は、世界中に衝撃を与えた1976年のパリワインティスティング事件をモチーフにして作られた「ボトルドリーム・カリフォルニアワインの奇跡(原題:Bottle Shock)」です。

今では信じられないほどカルフォルニアワインに対する評価が低かった時代、カリフォルニアワインに魅せられたパリのワイン評論家が開いた、米仏の代表的なワインのテイスティング大会を舞台にストーリーが展開します。

専門的なワインの話ももちろんですが、シャルドネ造りに情熱を燃やすワイナリーの父親とダメ息子をめぐるヒューマンストーリーもあって、ほのぼのとたのしむことができます。1本のボトルには、それぞれのエピソードがあることを実感させられます。

この「パリ・テイスティング」の結果を受け、フランス、イギリスをはじめ世界中でカリフォルニアワインの人気が高まりました。好影響を受けた他の生産者の頑張りにもつながり、今日のカリフォルニアワインの名声につながった、歴史的なできごとの一端をぜひ映像で!

ワイン映画おすすめ3 「世界一美しいボルドーの秘密」(2013年)

ワイン映画おすすめ3 「世界一美しいボルドーの秘密」(2013年)

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ワイン映画のおすすめ3本目は、世界中のワイン愛好家たちを魅了するボルドーワインをテーマにした「世界一美しいボルドーの秘密(原題:Red Obsession)」。長い歴史のなかで、多くの危機を乗り越えながら一流としての品質と誇りを保ってきたボルドーワインの秘密に迫るドキュメンタリー映画です。

高名なワイン評論家のロバート・パーカーJr.氏や、ワイナリー所有者でもある映画監督フランシス・コッポラ監督など、さまざまなボルドーワインの関係者たちが、普段は聞くことのできないボルドーに関する熱い想いを語っていて、ワイン好きならずとも、とても興味深い映画です。

この映画によると、現在では中国のワインブームがとどまるところを知らず、大富豪たちがボルドーワインを買い占めるために、値段がどんどん高騰しているのだとか。それでも需要に供給が追い付かないというから驚きです。憧れのボルドーワインの裏側をのぞくことができる、またとない機会です。

ワイン映画おすすめ4 「ウスケボーイズ」(2018年)

ワイン映画おすすめ4 「ウスケボーイズ」(2018年)

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ワイン映画のおすすめのラストは、ワイン映画の最新作「ウスケボーイズ」。日本ワイン界の伝説的な巨匠、麻井宇助氏の「桔梗が原メルロー」に魅せられた若者たちが、日本で最高のワインを造り出した実話をもとにしています。

「日本のワイン造りは、フランスやイタリアの真似ではなく、自然とのかかわりが重要」という浅井氏の思想を受け継いだ若者たちが、大雨や雹、病害など、度重なる自然災害に遭遇しながらも、理想の国産ワインを造るべく試行錯誤を重ねていきます。

日本のブドウはワイン造りには向かないという常識を覆した革命児たちの姿を描いた感動作。実は日本のワインのことをよく知らない、という人にこそ、見てほしい作品です。

ワインを片手に映画をたのしんだあと、ワインがもっと飲みたくなるような素敵な映画たち。スクリーンを通して得られた新しい発見をもとに、ワインの世界が広がっていくこと請け合いです。

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