あなたの街の居酒屋で、隣の街の小洒落たバーで。
誰もが名を知るチェーン店から、名も無き小さな路地裏の店まで。
日本全国津々浦々、あらゆる街の、あらゆる酒場で、
毎日毎夜生まれては消えていく、
お酒がとりもつ一瞬の景色を切り取ります。
▲座り心地のいい肘掛け椅子で極上の風景を楽しめる。
静岡駅から車で20分ほど、丘陵地である日本平を登ると、洗練された美しさを湛えた日本平ホテルがある。世界文化遺産になった富士山、その構成資産となった三保の松原、駿河湾、静岡市……。それらが一番美しく見えるよう設計されたこのホテルは、2012年9月に全面建替えオープンした。
ホテル最上階にある アッパーラウンジ は、海抜約250メートル。東京タワーの展望台とほぼ同じ高さであり、ホテルの庭の背景すべての景勝地が見渡せる。
昼は、駿河湾の青い海と空、美しい庭園の芝生と梅や桜、楠などの木々。夜は、宝石のような町灯りが煌めき、月明かりが海に映りこむ幻想的な風景。そんな景色を目で楽しみながら、ゆったりとした気持ちでお酒が飲めるという最高の場所なのだ。
店内は、景観を最大限にいかすための間仕切りもガラス張り。アッパーラウンジでは、すべての席からパノラマの絶景が眺められる。ラウンジの両端には個室があり、団体はもちろんカップルでの利用も。プロポーズに使う人が多いのだとか。
「実は、ここでのプロポーズは成婚率100%なんですよ」とラウンジマネージャーの高嶋亮一さんが太鼓判を押す。ここから眺める夕暮れ時や夜景のロマンチックな景色を思い浮かべると、成功の理由もうなずける。
ラグジュアリーな1人掛けのソファに腰をおろし、まずはこの景色を味わおう。
▲ここから眺めるキャンドルのように揺らめく街灯りについて語ってくれたラウンジマネージャーの高嶋さん。
昼ならば、個室席からテラス席にでると、風が肌で感じられて心地よい。こんな優雅なひとときには「セグラヴューダス ブルート レゼルバ」で、爽やかに乾杯したい。このスパークリングワインは、スペインのプレミアムカバとして知られており、フレッシュな酸味と力強い泡立ちが特徴。開封すると同時に、甘い果実の香りが漂い、幸せな気分で満たされる。
▲10名以上入れる広々とした個室が貸し切れる。
デイタイムの11時から17時までは、フードメニューが充実している。アッパーサンドイッチは、静岡の桜えびとシラスを使ったクロックムッシュ。香ばしく焼いたパンの中には、とろっとしたチーズと旨味のある桜エビ、シラスがギュッと詰まっている。※季節によってメニューは変更になります。
▲桜えびとシラスのクロックムッシュと生ハムとイチジク、トマトのブリオッシュ。
日本平ホテル特製ビーフカレーは、人気の定番メニュー。半日煮込んで野菜がしっかりとけ込んだ欧風スタイルで、ゴロっとしたビックサイズの牛肉は柔らかく、年配の方にもファンが多い。月5回は、この特製カレーを食べに訪れるお客さんもいるのだとか。
▲一番人気の日本平ビーフカレー。グラスに盛られたオシャレなサラダ付き。
食前酒としてもふさわしい「セグラヴューダス ブルート レゼルバ」は、ほどよい酸味とドライな後味で食中にも活躍する。旨味たっぷりのサンドイッチや濃厚な味付けのカレーとも相性は抜群。ゆっくり立ち上る泡を眺めながら、ゆったりしたお昼を満喫しよう。
ドライブがてら立ち寄ったお客さんにとっては、ノンアルコールカクテルが18種類と豊富なのもうれしい。17時からのバータイムには、オリジナルカクテルやスコッチなど、アルコールメニューも充実。夜景を眺めながらの一杯も、また違った雰囲気で楽しめる。
▲各国のウイスキーが30銘柄以上、「日本平」と名付けられたオリジナルカクテルも。
11月〜2月は、富士山が1年で1番キレイに見える時期。気温が低くなり、山頂に雪が降り積もる。「たとえ雨が降っても、2時間後にはパッと雲が晴れて、富士山がくっきりと見えることがあるんですよ」と、絶景を毎日見ている高嶋さんが言う。雨が降ったり雲がかかってもあきらめず、少しねばってみるといいかもしれない。
春は庭の周りに咲き誇る梅や桜、夏は花火大会、秋は紅葉……。四季折々に姿を変える景観は、窓枠に切りとられた一枚の絵画のよう。変化する景観のアートを眺めながら、心が満たされる刻を過ごせるだろう。
▲庭園の石のモニュメントの向こうに雄々とした姿を見せる富士山。
セグラヴューダス
ブルート レゼルバ
750ml