あなたの街の居酒屋で、隣の街の小洒落たバーで。
誰もが名を知るチェーン店から、名も無き小さな路地裏の店まで。
日本全国津々浦々、あらゆる街の、あらゆる酒場で、
毎日毎夜生まれては消えていく、
お酒がとりもつ一瞬の景色を切り取ります。
中華料理の中でも脇役になりがちな餃子。その餃子を主役に据え、ワインやクラフトビールを片手に、オシャレに楽しむ餃子バルが人気を集めている。JR飯田橋駅西口から徒歩2分。このエリアに初出店した餃子バル「 東京Gyo-za あかり 」では、トマトやチーズ、明太マヨ炙りなど11種類のオリジナルの創作餃子が味わえる。
もともとはバーとして営業していたお店を、2016年2月に餃子バルとしてリニューアルオープン。「お店の売りを餃子にしようと決めたのは、餃子には、いろんな可能性が詰まっていると思ったからです。」と語る、店長の矢作綾加さん。たしかに餃子は、焼き、揚げ、水餃子といった調理法から、トッピング、中身の具のアレンジなど、工夫次第で様々なバリエーションが楽しめる。
アンティーク調の扉やライト、木のぬくもりを感じる店内は、アットホームで女性が一人でも入りやすい雰囲気。縦長の空間が、センスよくまとまっている。「以前、お店の前を通ったときに雰囲気に惹かれて。次通ったら入ろうと狙っていました」と、その佇まいに魅力を感じて訪れるお客さんもいた。
▲店内のPOPやイラスト入りのメニューは、すべて矢作さんの手描き。
お店の奥のカウンターは6席。「お一人かお二人連れで、比較的ゆっくり飲んでいかれる方が多いですよ」と矢作さん。カウンターでは、気さくでフレンドリーな矢作さんとの会話を楽しむ常連客の姿も見られる。
▲カウンター席はキッチンと距離が近く、スタッフと会話も弾む。
一人で静かに飲みたいときにぴったりなのは、道路沿いの窓際の席。個室のような雰囲気で不思議と落ち着く空間は、時間を忘れてゆっくりできそうなプライベート感がある。縦長のお店のつくりを生かして、さまざまな過ごし方を提案してくれるのもうれしいところ。
▲少人数でじっくり話したいときに、ちょうどいい距離感のテーブル席。
バー時代には100種類以上あったというお酒だが、「今は、餃子に合うものを厳選して置いています」と矢作さん。とはいえ、ワインやビール、日本酒、焼酎、カクテルとお酒の種類は豊富。
▲餃子に合うお酒をジャンルを問わずラインナップ。「あかり」という名の泡盛も。
餃子にビール!という最強の組み合わせでいくならば、バルらしくクラフトビールを選びたい。“本日のクラフトビール”は、フレッシュで香り豊かなJ-CRAFTシリーズ。「個性的なしっかりしたビールが好きな人におすすめしています。まだ珍しいので、試しに飲まれるお客さんが多いですね」と矢作さん。味わい違いで4種類あり、バラエティ豊かな創作餃子との食べ合わせが楽しめそう。
まずは、お店の看板でもあるオリジナルの炙り餃子のなかから、「トマトチーズ炙り餃子」を注文。木のプレートに盛りつけられた餃子は、見た目にもオシャレ。トロッとしたチーズに、トマトの酸味がきいた新感覚な餃子は、一番人気というフルーティな香りの「爽快のヴァイツェン」と良く合う。
▲「爽快のヴァイツェン」は軽やかな味わいでビールが苦手な女性にも好評。
続いて、しっかりと出汁がきいた「ほっこり水餃子」、カリッとした食感の「サックリ揚げ餃子」を、あっという間に完食。小ぶりなので、少しずついろんな種類がいくらでも食べられそう。餃子が見えないくらいにパクチーが盛られた「パクチーもりもり餃子」は、女性に人気のメニュー。エスニックな味付けには、芳醇でしっかりした「豊香のルビーエール」も良い。
▲古代エジプト時代に耕作されていた小麦を使い、現代の製法で造った、まろやかな「豊香のルビーエール」。
餃子以外のタパスのメニューも充実。スモーキーな「いぶりがっことベーコンの燻ポテトサラダ」は、細かく刻まれたいぶりがっこの食感がユニーク。「カニみそクリームの絶品!アヒージョ」は、カニみその旨味がたっぷりの濃厚な一品。どれもやみつきになりそうで、ビールもすすむ!
▲写真左・「いぶりがっことベーコンの燻ポテトサラダ」、写真右・「カニみそクリームの絶品!アヒージョ」。
ビールに合うオリジナルのタパスが揃う。
年に3回以上は旅行に行くという矢作さん。メニューをつくるときのアイデアは、各地で味わったお酒や食事からヒントを得ているそう。お店経営のかたわら、旅や食、音楽ライターとしても活動しているとか。「今年からベースも弾き始めたんですよ」と、趣味でバンドも始めたという。そのアクティブさは驚くばかり。時々お店を手伝いに来てくれるという旦那さんからも「バイタリティの塊のような人ですよ」と言われるほど。
▲「旅と音楽が元気のもと!」明るい笑顔が印象的な矢作さん。
お店の名前の由来は?と聞くと「あたたかい『あかり』に引き寄せられて、たくさん人が集まるようなお店にしたくて」と教えてくれた。ご本人の名前は、綾加さんだが、「あかりさん」と間違えて呼ばれることも多いそう。バイタリティあふれる矢作さん自身が、すでに「あかり」のような存在。今日も元気で明るい声が、店内に響いていることだろう。
『J-CRAFT』
J-CRAFT ヴァイツェン
IWATE SAWAUCHI
300ml
『J-CRAFT』
香爽のフルーティホワイト
GOTEMBA
330ml DHCビール
『J-CRAFT』
芳醇のペールエール
IZU SHUZENJI
330ml ベアードブルーイング
『J-CRAFT』
豊香のルビーエール
KYOTO FUSHIMI
330ml 黄桜