「グレングラント」はスコットランドのシングルモルトウイスキー! 味わいや種類、おすすめの飲み方を紹介

「グレングラント」はスコットランドのシングルモルトウイスキー! 味わいや種類、おすすめの飲み方を紹介
出典 : CT Spirits Japan LTDサイト

「グレングラント」は、スコットランドのスペイサイドで育まれているシングルモルトウイスキー。高品質の味わいで、とくにイタリアにおいては絶大な人気を誇ります。今回は、「グレングラント」の特徴や味わい、種類、おすすめの飲み方を紹介します。

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スコットランドのスペイサイドで造られているシングルモルトウイスキー、「グレングラント」についてみていきます。

「グレングラント」とは?

グレングラントとは

barmalini / Shutterstock.com

世界で愛される「グレングラント」についてみていきます。

「グレングラント」はスコットランドのスペイサイド産シングルモルトウイスキー

「グレングラント」は、スコットランドのスペイサイド地区で生産されているシングルモルトウイスキーです。蒸溜所は、スペイサイドを流れるスペイ川下流のローゼスにあり、1840年の創業以来、たゆまぬ努力と何世代も続くクラフトマンシップにより、高品質なウイスキーが生み出されています。

「グレングラント」は、スコットランド以外の国で初めて発売されたスコッチウイスキーとしても知られています。現在ブランドはイタリアのカンパリ社傘下にありますが、カンパリ社が所有する以前からイタリアでは絶大な人気を誇ります。イタリアで1960年代から販売されている「グレングラントは」、今も売り上げNo.1(データ元:IWSR2020)を誇るシングルモルトウイスキーとして国民に親しまれています。

特徴的な形状の蒸溜機と精溜機

出典:CT Spirits Japan LTDサイト

「グレングラント」の創業者はグラント兄弟

グレングラント蒸溜所を立ち上げたのは、地元の法律家であり政治家であったジェイムズ(ジェームズ)氏と、穀物商のかたわらアベラワー蒸溜所で蒸溜技術を学んでいたジョン氏のグラント兄弟です。「グレングラント」の名は、ゲール語の「GLEN(谷)」と創業者のファミリーネーム「GRANT(グラント)」に由来します。

ジェイムズ・グラント氏は、モレイシャー鉄道会社の創設者でもあり、付近の鉄道網を整備して「グレングラント」の出荷や原料の輸送に役立てました。この鉄道が大量輸出を可能にし、いち早く海外に進出するきっかけになったといわれています。また自家発電機を初めて導入したことでも知られ、村全体に電気を普及させたことでも有名です。

今日まで続く「グレングラント」の味わいの礎を築いたのは、二代目のジェイムズ・グラント氏。のちに「“ザ・メジャー”グラント」と呼ばれることになる彼は、細身でヘッドの長い蒸溜機(ポットスチル)と精溜機(ピュリファイヤー)を発明し、「グレングラント」特有のデリケートでフルーティーな味わいと、透きとおったクリアな酒質を生み出しました。画期的な発明であった首の長い蒸溜機は、グレングラント蒸溜所を象徴するものとして、今に受け継がれています。

グレングラント川(ブラックバーン)の天然水で仕込まれる、「グレングラント」の味わいと製法の特徴

スペイサイドを流れる清冽な川

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「グレングラント」は、仕込みから瓶詰めまで一貫して行っている、スペイサイドで唯一の蒸溜所です。「Simplicity(飾り気のないこと)」をモットーに、こだわりの製法で高品質のウイスキー造りが行われています。

「グレングラント」の仕込み水は、グラント川の水源近くから引いている天然水。コーヒーのように黒っぽく色づいていることから、別名「ブラックバーン」とも呼ばれています。ピート(泥炭)由来の黒色をした清冽な水は、「グレングラント」の味わいに大きく影響しています。

もうひとつ「グレングラント」の製法で特徴的なのは、2回の蒸溜に、精溜機が取りつけられた首の長い蒸溜機が使われていること。ヘッドの細長い蒸溜機は、より雑味が取り除かれた、ピュアでライトなスピリッツを抽出するのに役立ちます。また精溜機をとおすと、華やかでフルーティーな風味が生まれるといわれています。グレングラント蒸溜所ではこれらの特徴を活かして、すっきりクリアな酒質の、フルーティーでエレガントな「グレングラント」に仕上げているのです。

「グレングラント」のマスターディスティラー、デニス・マルコム氏

出典:CT Spirits Japan LTDサイト

そして、忘れてはいけないのが、マスターディスティラーの存在。「グレングラント」の蒸溜責任者であるデニス・マルコム氏は、レジェンドと呼ばれる人物で、スコッチウイスキー界での経歴は60年以上。その貢献度の高さから、2016年に大英帝国勲章を受章しました。「グレングラント」の伝統を継承するマルコム氏の手により、品質にこだわり抜いたシングルモルトウイスキーが世に送り出されています。

なお、こだわりの製法で育まれている「グレングラント」は、さまざまなブレンデッドウイスキーのキーモルトとしても使用されています。

「グレングラント」の種類

「グレングラント」のおもな種類を紹介します。

グレングラント10年

グレングラント10年

出典:CT SPIRITS JAPAN LTDサイト

バランスのよい味わいで、国際的な数々の賞を獲得している「グレングラント」の代表格。透きとおった液色とフレッシュなモルトの香りが特徴で、ライトでソフトな親しみやすさのなかに、「グレングラント」ならではのフルーティーさが感じられます。

グレングラント アルボラリス

グレングラント アルボラリス

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バーボン樽とシェリー樽で熟成させた原酒を、それぞれの特長を活かしながら絶妙にブレンドしたノンエイジのシングルモルトウイスキー。「アルボラリス」はラテン語で「木漏れ日」という意味で、その名のとおり明るい黄金色が特長です。ソフトでスムースな口当たりで初心者でも飲みやすく、近年日本で人気が急上昇しています。

「グレングラント」12年、15年、18年、新登場の21年にも注目

グレングラント21年

出典:CT SPIRITS JAPAN LTDサイト

「グレングラント」のラインナップには12年以上の長期熟成タイプもあり、いずれも高い評価を得ています。

「グレングラント12年」は、ノンピートの大麦麦芽を使い、12年以上熟成させた原酒を使用したシングルモルトウイスキー。華やかな香りとスムースな飲み口で、ハチミツやバニラ、アーモンドなどの香味が感じられます。

「グレングラント15年」は、免税店向け商品でしたが、ファンの熱い要望を受けて2021年に一般市場でもリリースされました。従来製品にはない製法により、凝縮感のある芳醇なテクスチャーを実現。原酒の強い風味をたのしめます。世界的なウイスキー評論家ジム・マーレイ氏も認めるシングルモルトウイスキーです。

「グレングラント18年」は、親しみやすい飲み口ながら、リッチな甘さと華やかな香味も感じられます。こちらも、ジム・マーレイ氏が高く評価するシングルモルトウイスキーです。

「グレングラント21年」は、2023年6月にリリースされた注目の新作で、マスターディスティラーのマルコム氏が究極のクオリティーを追求したプレミアムな1本。最高級のオロロソシェリー樽とバーボン樽で熟成した原酒をブレンドし、複雑さが際立つ奥深い味わいに仕上げられています。

「グレングラント」の飲み方

グレングラントの飲み方

Vlas Telino studio / Shutterstock.com

「グレングラント」は、ストレートやロック、ハイボール、水割りなど多彩な飲み方でたのしめるシングルモルトウイスキーです。とくに、ノンエイジの「グレングラント アルボラリス」は比較的どんなスタイルでもおいしく味わえます。

また、「グレングラント21年」などのプレミアムな長期熟成タイプは、ストレートやロックがよく合います。少しだけ加水して、立ち上る香りをたのしむのもおすすめ。

ぜひいろいろな飲み方を試して、好みの飲み方を見つけてみてください。

グラント兄弟がスコットランドのスペイサイドで立ち上げた「グレングラント」は、180年以上の歴史を誇るシングルモルトウイスキーです。エレガントでフルーティーな味わいを、好みの飲み方でじっくり味わってみてくださいね。

販売元:CT SPIRITS JAPAN株式会社
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