原料はビールと同じ大麦! すっきりした味わいの麦焼酎

原料はビールと同じ大麦! すっきりした味わいの麦焼酎

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焼酎のイメージを変えた麦焼酎

焼酎というとどんなイメージを持っているでしょうか? 原料によって味わいが大きく違う焼酎ですが、昔ながらの独特な香りや味の芋焼酎の印象が強いのか、焼酎を苦手に思っている人もいるはずです。その焼酎のイメージを変えたのが麦焼酎です。スッキリとした軽やかな味わいとフルーティな香りで飲みやすく、また、手頃な値段も人気に拍車を掛けました。その代表的な銘柄が「いいちこ」と「二階堂」です。

麦焼酎の原料の麦はビールと同じ、大麦です。大麦の種類はおもに2つ。六条大麦は、麦飯や麦味噌、焙煎すると麦茶の原料になります。もうひとつは二条大麦。ビールや焼酎の原料となります。

麦焼酎の人気は壱岐から始まった?!

焼酎初心者にも人気の麦焼酎ですが、そのルーツは長崎県壱岐島といわれています。古くは卑弥呼の時代から大陸文化を伝える中継地として、対馬とともに重要な役割をはたしてきた壱岐島。穏やかな気候や平坦な土地は米や大麦を育てるのに適していたのですが、年貢米の取り立てが厳しかったそう。そのため、島民は大麦を主食としていました。その中で、大麦を利用して焼酎造りを始めました。

壱岐島の麦焼酎の特徴は、米麹を用いる点。原料の大麦は米麹の2倍の量を加えます。これは、米麹のふくよかな旨味と大麦の香ばしい香りの両方を活かすための割合なのだそうです。長年、受け継がれてきた製法で丁寧に、かつ壱岐市で造られた麦焼酎にのみ「壱岐焼酎」の表示が許されます。

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ますますおいしくなる麦焼酎の秘密

麦焼酎の原料は、オーストラリアなど外国産の大麦を用いることが多いのが特徴です。国産の大麦では、ニシノチカラやイシュクシラズといった品種があります。また、品種改良も活発に行われ、九州農業試験場で育成されたニシノホシは、従来よりも収穫量が多く、焼酎造りに必要なデンプンの含有量も多い大麦です。

麦焼酎のおいしさは原料の改良だけではなく、精麦歩合も大きなかかわりがあります。日本酒でも米を磨くことを「精米」といいますが、麦焼酎では外皮を剥いた後、風味を引き出すために堅い胚芽部分を削ることを精麦といいます。

精麦の目的は、雑味のもととなるタンパク質や脂質を除くこと。この削る割合のことを精麦歩合といいます。麦焼酎の場合は、60%前後の精麦歩合が一般的です。日本酒の米同様、削る量を多くすれば、雑味が減り、大麦がもつ香りや味わいをより引き出すことができます。

このように原料の品種改良や精麦などの工夫で、私たちは違った味わいの麦焼酎をたのしむことができるのです。

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