<都心から日帰りできるワイナリー> 埼玉・秩父「兎田ワイナリー」/見学後は郷土料理とのペアリングも
都心からほど近く、日帰り可能な秩父にある『兎田(うさぎだ)ワイナリー』。自家畑と契約農家が育てたブドウを用いてワインを醸しています。代表で醸造責任者の深田和彦(ふかた・かずひこ)さんにワイン造りについて取材した後は、郷土料理『秩父名物わらじかつ』とのペアリングもたのしむことができました。
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「どのワインからテイスティングしようか」とワクワクしてしまいます。
兎田ワイナリーのワインはバリエーションが豊かなのが特徴。たとえば『秩父ブラン』と『秩父ルージュ』は、地元産のブドウで醸した白と赤のワインですが、
「それぞれにNV(ノンヴィンテージ)、ミズナラのオークチップをローストしたものを浸漬したタイプ、ウイスキー樽熟成のものがあります」といったようにラインナップが複雑です。
また、天候不順で見栄えが悪く売り物にならなくなった地元のフルーツを醸した『秩父兎田ワイナリー フルーツワイン にごり無濾過』の白とロゼワインが、
「地方に眠る逸品を発掘する『にっぽんの宝物 Japan 大会 2020-2021』のSDGs 部門で、準グランプリをいただくことができました」と笑顔の深田さん。
破棄される運命にあった近隣の果物を美味しいワインに加工することで、持続可能な農業の運営にも貢献しているのです。
無濾過タイプだけをまとめて。どれも丸味を感じる優しく穏やかな口当たり。
このほかにも生食用ブドウ・ちちぶ山ルビーを醸したロゼワインや、福島県二本松市の『ふくしま農家の夢ワイン』から届いたヤマ・ソーヴィニヨンとマスカット・ベーリーAを配合した『兎夢 Yume』など個性的なワインが充実しています。
チャレンジ精神が旺盛? なためアイテム数が多く在庫切れも少なくないですが、一方で訪れる度に新たなワインと巡り合えるたのしみがあるともいえるでしょう。
秩父ならではの料理には地元産のワインを
地元産チーズを用いた創作料理は、ダブルペアリングで。
続いて食との相性を確認。舞台は直売所隣接の秩父うさぎだ食堂に変わります。ここで深田さんも、ソムリエの中村亜紗美(なかむら・あさみ)さんにバトンタッチ。秩父の郷土料理、そして地元食材を活かした創作料理との2つのペアリングを提案していただきました。
一般社団法人日本ソムリエ協会認定ソムリエ・エクセレンスとNPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナルを取得されている中村さん(撮影時のみマスクを外しています)。
わらじかつ×秩父ルージュ
『わらじかつ イタリアンフレッシュトマトを添え(かつ2枚)』(1280円)。