長崎の潜龍酒造が造る日本酒「本陣」は時代に流されない伝統的な技法で醸す精魂込めた旨い酒

長崎の潜龍酒造が造る日本酒「本陣」は時代に流されない伝統的な技法で醸す精魂込めた旨い酒
出典 : 潜龍酒造サイト ※ラベルが変更されています。

「本陣」は、長崎県佐世保市に蔵を構える潜龍(せんりゅう)酒造の日本酒銘柄です。吟味した地元の原材料を使用し、杜氏の経験と勘、そして受け継がれてきた伝統の技でていねいに醸されています。全国新酒鑑評会での評価も高い「本陣」を紹介します。

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「本陣」の蔵元の歴史と名の由来

「本陣」の蔵元の歴史と名の由来

出典:潜龍酒造サイト

「本陣」の蔵元の始まり

「本陣」は、長崎県の北部にある蔵元、潜龍酒造の主要日本酒銘柄です。

蔵が建つ佐世保市江迎(えむかえ)町は平戸市に隣接していて、江戸時代には平戸藩に属していました。元禄年間(1688~1704年)、潜龍酒造の初代蔵元、山下庄左衛門は、平戸藩で奉行の職にあり、藩の命を受けて現在地で酒造業を開始。以来、300年以上にわたり、酒造りを行ってきました。

創業当時に建てられたという「山下家のもと(酛)蔵」は、長崎県指定有形文化財に指定されている蔵で、傘型の屋根組みを、釘を使わず1本柱で支えているという特徴のある構造をしています。この蔵は、13代目山下庄左衛門氏の代である今も現役で、酒造りはもちろん、イベントなどにも使われています。

「本陣」の名前の由来

「本陣」の名は、潜龍酒造の蔵に隣接する平戸藩の本陣屋敷に由来しています。

本陣屋敷は、江戸時代に平戸藩主専用の宿舎として参勤交代などで使われていたもので、平成10年(1998年)に「江迎本陣跡(えむかえほんじんあと)」として長崎県指定史跡となった貴重な建物です。屋敷内には、「枕水舎(ちんすいしゃ)」とも呼ばれる藩主専用の座敷「御成(おなり)の間」をはじめ、建物や庭、備品類などが当時の形態のまま保存されています。

潜龍酒造と平戸藩との関わりは深く、銘酒「本陣」のロゴマークとして使われている三つ星も、平戸藩を幕末まで治めた松浦(まつら)氏の家紋に由来しているといいます。

潜龍酒造の「本陣」は、由緒ある蔵で醸される、平戸藩とのゆかりの深い日本酒なのです。

「本陣」に使われる原材料

「本陣」に使われる原材料

出典:潜龍酒造サイト
※ラベルが変更されています。

「本陣」の蔵元の名前は仕込み水にまつわる

「本陣」の蔵元、潜龍酒造の名は、国の史跡名勝天然記念物「潜龍水(せんりゅうすい)」に由来しています。

「潜龍水」は、蔵のそばを流れる江迎川の上流にある滝で、平戸藩第10代藩主・松浦煕(まつらひろむ)が、滝壺から龍が頭を表したように見えたことからその名を命名したといわれています。なお、この滝は、煕が選んだ領内8か所の景勝地、「平戸領地方八竒勝(ひらどりょうじかたはっきしょう)」のひとつになっています。

往時、蔵元は、この滝の水を使って、力強く芳醇な日本酒を醸していました。本陣屋敷に宿泊した煕は、その酒の旨さに心を動かされ、蔵元に「潜龍」の名を授けたと伝わります。それがそのまま屋号となったのです。

「本陣」の現在の仕込み水は?

「本陣」の現在の仕込み水には、蔵の敷地内に湧き出している清水が使用されています。

この湧水は、自然豊かな北松浦半島から流れる伏流水由来の良質な軟水です。日本酒造りでは一般的に、ミネラル分が多く発酵が進みやすい硬水と比べると、軟水は扱いが難しいといわれています。しかし、しっかりとした味わいと香味のバランスに優れた「本陣」を醸すのに、この水は欠かせないものなのです。

「本陣」は地元の米にこだわる

「本陣」には、契約栽培の「山田錦」を含め、吟味した地元産の米が使われています。

たとえば、「本陣 純米大吟醸」や「本陣 純米吟醸」などには、ごく近隣の、佐世保市江迎町梶ノ村(かじのむら)産の「山田錦」を使用。また、伊勢神宮で生まれた新種の稲「イセヒカリ」や、一般米ながら日本酒造りに向いている「レイホウ」などの酒米も、地元で栽培されたものを厳選して使用しています。

日本酒文化は地域に根ざしたものであるという想いから、蔵元は質のよい地元産の米と自社の敷地に湧く水にこだわり、長きにわたり地酒造りに邁進しているのです。

「本陣」は時代に流されない酒造りから生まれる

「本陣」は時代に流されない酒造りから生まれる

出典:潜龍酒造サイト
※ラベルが変更されています。

「本陣」は伝統の技で造られる

「本陣」は、時代に流されない伝統的な酒造りの技法で醸される日本酒です。

生き物である麹(こうじ)を造る製麹(せいきく)の工程では、機械任せにせず、神経を研ぎ澄ませた杜氏の経験と勘による細やかな温度管理が行われています。

また吟醸酒を醸す際には、ゆっくりていねいに時間をかけて発酵させるほか、発酵が終わった醪(もろみ)は、木製の搾り機を使う昔ながらの「木槽搾り(きぶねしぼり)」で丹念に搾られます。

それから、大吟醸酒の仕込みには、外側に氷を入れた二重タンクが使われ、温度管理も徹底して行われています。さらには、手間のかかる「雫搾り(しずくしぼり)」で一滴ずつ雫を集めるなど、長崎県北松浦郡小値賀(おぢか)町の小値賀杜氏から引き継いだ手造りの技で、精魂込めた旨い酒が醸されています。

「本陣」のラインナップ紹介

「本陣」ブランドには、全国新酒鑑評会でたびたび金賞を受賞している「大吟醸 ふるさと讃歌」をはじめ、しっかりとした味わいの日本酒が多くラインナップされています。そのなかからいくつか紹介しましょう。

【本陣 純米大吟醸】

地元、江迎町梶ノ村産の「山田錦」を精米歩合40%で使用。軽やかな酸味と洋ナシを思わせるフルーティーな甘味が特徴で、日本酒そのものの旨さを味わえます。

【大吟醸 ふるさと讃歌】

40%まで磨いた江迎町梶ノ村産「山田錦」を使用。しっかりとした飲み口で、ライチなどを思わせる香り、ほのかな甘味、滑らかな酸味がバランスよく調和しています。

【本陣 純米吟醸】

江迎町梶ノ村産の「山田錦」を精米歩合55%で使用。米の旨味が感じられるフルボディな味わいで、熟れたリンゴを思わせるさわやかな香り、軽い酸味、軽快でフルーティーな甘味がたのしめます。

【本陣 純米吟醸 あま口】

地元江迎町で栽培した「山田錦」を55%まで磨いて使用。日本酒度マイナス8度の超甘口純米吟醸酒で、ほんのり香るフルーティーな吟醸香に「山田錦」の旨味が広がります。

【buono(ボーノ)】

江迎町産の「山田錦」を60%まで磨いて使用。アルコール度数13度の軽い飲み口ながら、酒の旨さもじっくり味わえる特別純米原酒です。よく冷やして飲むのがおすすめ。

「本陣」の蔵元は酒造業のほか漬物の製造販売も行っています。なかでも、白瓜を酒粕で漬けた「新うり漬」や「本陣酒蔵漬」は、贈り物にも喜ばれる大人気商品。「本陣」にとてもよく合うので、ぜひ一緒に味わってみてくださいね。


製造元:潜龍酒造株式会社
公式サイトはこちら

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