3回蒸溜によるクリアな味わいが魅力!アイリッシュウイスキーの歴史とともに代表銘柄をご紹介

3回蒸溜によるクリアな味わいが魅力!アイリッシュウイスキーの歴史とともに代表銘柄をご紹介
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アイリッシュウイスキーの銘柄と言えば、「ジェムソン」や「ブッシュミルズ」など、ウイスキー好きならずとも知っている有名な銘柄がズラリ。ここでは、アイリッシュウイスキーの魅力とともに、アイリッシュウイスキーの代表的な銘柄を紹介します。

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アイリッシュウイスキーの歴史と魅力をおさらい

アイリッシュウイスキーの歴史と魅力をおさらい

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アイリッシュウイスキーは世界5大ウイスキーのひとつ

アイリッシュウイスキーは、スコッチ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズと並び「世界5大ウイスキー」と呼ばれるウイスキーのひとつ。その歴史は12世紀にさかのぼると言われていて、“ウイスキーの代名詞”とも呼ばれるスコッチウイスキーと、ウイスキーの起源を争うほどの歴史を誇ります。

アイリッシュウイスキーの産地は「国」ではなく「島」全体を指す

「アイリッシュウイスキー」を名乗るには、以下の5つの条件が法律で定められています。
1 穀物類を原料とすること。
2 麦芽に含まれる酵素により糖化し、酵母の働きによって発酵させていること。
3 蒸留時にアルコール度数は94.8度以下であること。
4 木製樽に詰めること。
5 アイルランド共和国、または北アイルランドの倉庫で3年以上熟成させること。
ポイントは5番目の条件です。知ってのとおり、アイルランド島は南部のアイルランド共和国と、英国領である北アイルランドとに別れていますが、ウイスキーの産地としては、国ではなくアイルランド島全域を指しています。

アイリッシュウイスキーの魅力は3回蒸溜によるクリアな味わい

アイリッシュウイスキーには、未発芽の大麦と麦芽の両方を原料に、大きなポットスチル(単式蒸溜器)で3回蒸溜によって造るという伝統があります。また、スコッチウイスキーのように原料の乾燥にピート(泥炭)を用いないことから、雑味が少なく、なめらかで穏やかな味わいが特徴です。
こうした魅力もあって、かつてはアイリッシュウイスキーが生産量世界一を誇っていました。一時は衰退傾向にありましたが、近年、その魅力が再評価され、さまざまな銘柄が世界的な人気を博しています。

アイリッシュウイスキーの代表銘柄(1) アイリッシュウイスキーの代名詞「ジェムソン」

アイリッシュウイスキーの代表銘柄(1) アイリッシュウイスキーの代名詞「ジェムソン」

出典:ジェムソンアイリッシュウイスキー公式サイト

アイリッシュウイスキーの代表する銘柄と言えば「ジェムソン」

アイリッシュウイスキーの銘柄として、まず名前が挙がるのが「ジェムソン」でしょう。
「ジェムソン」は、アイリッシュウイスキーが生産量トップを誇っていた18世紀後半、その中心的な産地であるダブリンで「ビッグ4」と呼ばれていた大規模蒸溜所のひとつ、ボウ・ストリート蒸溜所で誕生。3回蒸溜によるなめらかな口当たりで、当時からアイリッシュウイスキーの代表銘柄として、世界的な人気を博していました。

アイリッシュウイスキーの代表銘柄として、今も歴史を重ねる

その後、アイリッシュウイスキーが停滞期を迎えると、ボウ・ストリート蒸溜所は操業を停止。それでも、「ジェムソン」という銘柄の歴史は途絶えることはありませんでした。
現在は、アイルランド南部のコークでアイリッシュウイスキーの伝統を守り続けるミドルトン蒸溜所に受け継がれ、現在もその歴史を重ねています。
「ジェムソン」は現在、フランスの世界的な酒造メーカーであるペルノ・リカール社の傘下で運営され、日本ではペルノ・リカール・ジャパン社から販売されています。

「ジェムソン」はアイリッシュウイスキーの入門にぴったりの人気銘柄

アイリッシュウイスキーの代表銘柄(2) アイルランド最古の蒸溜所が造る「ブッシュミルズ」

アイリッシュウイスキーの代表銘柄(2) アイルランド最古の蒸溜所が造る「ブッシュミルズ」

出典:アサヒビール

アイリッシュウイスキーの伝統を守り続けた銘柄

「ブッシュミルズ」は、「ジェムソン」と並んで、アイリッシュウイスキーのなかでもトップクラスの知名度を持つ銘柄です。その理由としては、味わいの豊かさもさることながら、造り手である「ブッシュミルズ蒸溜所」の歴史が挙げられます。
ブッシュミルズ蒸溜所は、今から400年以上も前の1608年に誕生した、アイルランドに現存する最古の蒸溜所。アイリッシュウイスキーが衰退期を迎えた1920年代にも、伝統的な製法によるウイスキー造りを続け、アイリッシュウイスキー造りの歴史を今に伝えているのです。

「ブッシュミルズ」アイリッシュウイスキーの魅力を堪能

「ブッシュミルズ」の定番は、3回蒸溜によるモルト(大麦麦芽)原酒と、軽やかなグレーン(穀物)原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキー。スムースな口当たりが特徴で、白いラベルから「ホワイトブッシュ」とも呼ばれています。
同じくブレンデッドウイスキーの「ブラックブッシュ」は、シェリー樽とバーボン樽で長期熟成させたモルト原酒を、少量のグレーンウイスキーとブレンド。熟した果実の香りと重厚な味わいが魅力です。
このほか、モルト原酒のみを瓶詰した「ブッシュミルズ シングルモルト」もラインナップされていて、日本ではアサヒビールから販売されています。

「ブッシュミルズ」は初心者にも飲みやすいアイリッシュウイスキーの代表銘柄

アイリッシュウイスキーの代表銘柄(3) アイリッシュでは珍しいピーティーさが魅力「カネマラ」

アイリッシュウイスキーの代表銘柄(3) アイリッシュでは珍しいピーティーさが魅力「カネマラ」

出典:サントリーサイト

アイリッシュウイスキーには珍しい「ピーテッド・シングルモルト」

「カネマラ」は、アイリッシュウイスキーとしては異色な銘柄として知られています。
先ほど、アイリッシュウイスキーの特徴として、スコッチのように大麦麦芽の乾燥にピート(泥炭)を用いない「ノンピート」を挙げました。ところが、「カネマラ」という銘柄名の由来となったカネマラ高地は、アイルランドでも有数のピートの採掘地。この風土を活かし、アイリッシュウイスキーで唯一の「ピーテッド・シングルモルト」として人気を博しています。ピーティーでありながらもフルーティーな香りと、フレッシュな味わいが支持され、ファンが増え続けているウイスキーです。

「アイリッシュウイスキーの革命児」が生んだ銘柄

「カネマラ」を造るのは、アイルランド島北東の海岸沿いにあるクーリー蒸溜所。1989年にウイスキー造りを始めた、まだ新しい蒸溜所ですが、ハーバード大学でアイリッシュウイスキーの歴史を研究した人物が、母国のブランド再興をコンセプトに創業しただけあって、その実力はすでに世界から認められています。
ピーテッド・シングルモルト「カネマラ」以外にも、1980年代の人気銘柄を復活させた「ターコネル」、ブレンデッド・アイリッシュの「キルベガン」など、個性的な銘柄を次々と発売し、「アイリッシュウイスキーの革命児」として注目を集めている蒸溜所です。

輸入販売元:サントリースピリッツ株式会社
公式サイトはこちら

アイリッシュウイスキーは、日本ではまだ馴染みが少ないかもしれませんが、ここで紹介した銘柄をはじめ、近年では日本で楽しめる銘柄も増えています。まだアイリッシュウイスキーを飲んだことがないという人は、ぜひ一度、試してみてください。

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