「ビールかけ」はいつから始まった?じつは知らないビールかけの秘密

「ビールかけ」はいつから始まった?じつは知らないビールかけの秘密
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「ビールかけ」といえばプロ野球で優勝したチームが喜びを分かち合う恒例行事としておなじみですが、そもそもビールかけが始まった由来や時期について、知らない人も多いのではないでしょうか。なぜ日本にビールかけが根づいたのか、そのルーツをたどってみました。

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「ビールかけ」の起源はアメリカのシャンパンファイト

「ビールかけ」の起源はアメリカのシャンパンファイト

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ビールかけが日本で始めて行われたのは、いつのことでしょう。それは、今から約60年も前、1959年にまで遡ります。

この年、プロ野球の日本シリーズにおいて南海ホークス(現在のソフトバンクホークス)が読売巨人軍を破って日本一に輝きました。当時、南海ホークスにはアメリカ大リーグでプレー経験のあるカールトン半田という選手が在籍していました。宿舎である中野ホテルで行われた祝勝会の席で、アメリカで恒例の「シャンパンファイト」にならって、ビールをチームメイトの頭にかけて喜びを分かち合いました。
日本初のビールかけの様子は、翌日のスポーツ誌を飾り、多くの人の目に焼き付きました。ここから、プロ野球でビールかけが定着されたとされています。

ちなみに、このときビールかけに使用されたのはキリンビールで、その際のビールかけの様子は、キリンの社内報でも掲載されたそうです。

「ビールかけ」で使われるビールの量は?

「ビールかけ」で使われるビールの量は?

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ビールかけでは、はたしてどれだけのビールが使われるのでしょうか?
プロ野球の優勝を記念して行われるビールかけでは、通常3,000本もの瓶ビールが使用されるそうです。大瓶の容量は1本あたり633ミリリットルなので、合計で約1,900リットルものビールが使われることになります。
数字で聞いてもピンとこないかもしれませんが、一般的な浴槽は250リットル前後のため、じつに浴槽8杯分ものビールが使用されています。

ちなみに、2018年にセ・リーグで優勝を飾った広島カープのビールかけでは6,000本ものビールが用意されましたが、これは過去最高の本数なのだとか。
ビールかけは通常30分〜1時間ほど行われることを考えると、いかに短時間で膨大な量のビールが消費されているのかが分かります。

「ビールかけ」にまつわる裏話あれこれ

「ビールかけ」にまつわる裏話あれこれ

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ビールかけの模様をテレビのニュースなどを見ていると、ビール好きからすれば「おいしいビールが飲み放題でうらやましい」と感じるのではないでしょうか。しかし、じつはビールかけで使用されるビールには、おいしく飲むためとはまた違った工夫がされています。

まず、キンキンに冷えたビールはビールかけに向いていません。冷えたビールは泡立ちが悪く、勢いよくビールが噴射されないばかりか、体温が急激に奪われるため健康上のリスクもあります。そのため、ビールかけで使用されるビールは常温に近い状態で用意されていることがほとんどです。

また、優勝した球団の選手のなかには、その年に高卒ルーキーとして活躍してきた選手も存在します。ビールかけはアルコールを経口摂取するものではないため、未成年の選手が参加しても問題ないという見解がかつては大勢を占めていました。
しかし、近年では未成年の選手にはノンアルコールビールや炭酸水、ソフトドリンクなどで代用するケースも多いです。
半世紀にわたって定着してきたビールかけですが、時代ともに、変化していくものかもしれません。

プロ野球が発祥となり、現在まで脈々と続いているビールかけ。これもまた、ビールをたのしむ文化のひとつといえるのではないでしょうか。

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