ビール樽の奥深さを知れば、ビールはもっとおいしくなる!

ビール樽の奥深さを知れば、ビールはもっとおいしくなる!
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ビールの容器には樽、瓶、缶などさまざまな種類があります。なかでも樽で飲むビールは“本格派”というイメージもあってか、とくにおいしく感じるという人が多いのでは? ここでは、ビール樽(ビア樽)の役割や歴史について紹介しましょう。

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ビール樽の材料は木材からステンレスへ

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ビール樽が、木製からステンレス製に切り替わり始めたのは、日本では戦後になってからのこと。たとえばアサヒビールの場合、昭和32年(1957年)頃から内部がアルミ、外部が木製の樽を組み合わせたものを使用し始め、その後、昭和44年(1969年)にステンレスに切り替わりました。また、キリンビールの場合、昭和37年(1962年)に木製樽からステンレス樽への切り替えを始めています。

ステンレス製のビール樽には、大きく2種類があります。ひとつは、縦型で寸胴のもので、これは「ケグ」と呼ばれます。もうひとつが、横型で樽そのままの形をしたもので、こちらは「カスク」と呼ばれます。
両者は形状だけでなく、使い方にも違いがあります。ケグは注ぎ口が樽の上端にあり、炭酸ガスの圧力で注ぎ出します。カスクは注ぎ口が横にあるため、炭酸ガスがなくとも高い位置に置いたカスクから重力の力で注ぎ出すことができます。

このうち、現在、ビール樽として主流となっているのがケグ。ビールだけでなく、炭酸飲料や樽生ハイボールの容器としても活躍しています。一方、カスクは「リアルエール」と呼ばれる伝統的なエールビール専用となっているようです。というのも、リアルエールは炭酸を開放させながら仕上げるため、できあがったビールはほぼ無炭酸です。このため、炭酸ガスを使用しないカスクが使用されるというわけです。

ビール樽の仕組みを知れば、ビールはもっとおいしくなる

ビール樽の仕組みを知れば、ビールはもっとおいしくなる

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ビール樽の主流となっている、ステンレス製の「ケグ」について、その構造を見ていきましょう。

ケグの上端に装着するディスペンサーヘッドには、2つの栓があり、片方はビールサーバーにつながるビールホース用、もう片方は炭酸ガスボンベにつながるガスホース用です。
ビールサーバーのタップ(レバー・コック)を引くと、炭酸ガスがビール樽に送り込まれ、樽内のビールを押し出します。このビールホースを通ってビールサーバーに送られ、ジョッキやグラスに注ぎ出される仕組みです。

ポイントとなるのは、ビールを飲み頃にするための冷却方法。ビール樽自体は常温で、ビールサーバー内でらせん状の管を通ることで急速に冷やされるタイプと、ビール樽自体を冷蔵庫内に格納するタイプとに大別されます。

意外にシンプルな構造ですが、おいしい樽生ビールが季節を問わず気軽にたのしめるのは、樽やサーバーなどの仕組みを生み出した先人の知恵のおかげ。ときには、その恩恵に感謝を込めて乾杯を捧げてみてはいかがでしょう。


ビール樽は、木製がメインだった昔から、ステンレス製が主流となった現在まで、ビールをたのしむうえでなくてはならないもの。ビール樽の奥深い歴史を振り返りながら飲むビールは、より深い味わいをもたらすかもしれませんね。

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