東京『割烹 小田島』/和食とワインのマリアージュ!その極意をパイオニアに学ぶ

東京『割烹 小田島』/和食とワインのマリアージュ!その極意をパイオニアに学ぶ

2013年に『和食;日本人の伝統的な食文化』がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、世界において和食はスタンダードに。和食にワインを合わせる光景も決して珍しくなくなってきました。でも実際どのように合わせたらよいのか?その極意を和食とワインのペアリングの先駆者である『割烹 小田島』さんに教えていただきます。

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【補完】フォワグラ大根×貴腐ワイン

のクレマンといった瓶内二次発酵タイプにしましょう」。  【補完】フォワグラ大根×貴腐ワイン

料理をワインが“補う”マリアージュ。

料理に用いた食材や調味料にはない味わいの要素を、ワインで “補完”。「焼き魚にレモンを添える代わりに、柑橘系の香りのあるワインを合わせるといったイメージです」と大祐さん。ここまでは家庭で作りやすい料理でお願いしてきたのですが、やはり最後は『割烹 小田島』のスペシャリテ『フォワグラ大根』で。フライパンでソテーしたフォワグラと付け合せのアスパラガスを盛り付けたところに、かつおと昆布の一番出汁を注いで仕上げます。

淡いゴールドの出汁を静かに注ぎます。

淡いゴールドの出汁を静かに注ぎます。

フォワグラのねっとりとした食感が持ち味。

フォワグラのねっとりとした食感が持ち味。

「当店の定番で、フランス・ボルドー地方ソーテルヌ地区の貴腐ワインをペアリングしています」。貴腐ワインとは完熟したブドウにカビが付着して腐ることで水分が抜け、より糖度の高まった貴腐ブドウを醸した甘口ワイン。フランスなどではフォワグラに甘味を補うために蜂蜜ソースを添えることがあるのですが、ここではソースの代わりに甘口ワインを合わせることで、味わいを完成させているのです。

「高価なソーテルヌでなくても、甘口のデザートワインなら大丈夫です。ただ出汁との相性を考えればタンニンやポリフェノールのある赤ワインは避け、白の甘口ワインを選ぶのが賢明ですね」。

「高価なソーテルヌでなくても、甘口のデザートワインなら大丈夫です。ただ出汁との相性を考えればタンニンやポリフェノールのある赤ワインは避け、白の甘口ワインを選ぶのが賢明ですね」。

以上4つのパターンでご紹介させていただきましたが、いかがでしょう。ちなみに、ムッシュと大祐さんはワインペアリングをテーマに『割烹 小田島流 ワインがすすむ やせつまみ』(誠文堂新光社)なる本も出されています。今回興味を持たれた方は求めてみては。少し知恵を絞るだけで、ワインと料理が引き立てあっていっそう美味しくなる――ぜひ自宅でも和食とワインのマリアージュにトライしてみてください。

『割烹 小田島』

東京都港区六本木7-18-24
TEL:03-3401-3345
【定休日】
第2・第4土曜日/日曜日/祝日
【営業時間】
18:00~L.O.22:00

『割烹 小田島』の詳細はこちら

ライタープロフィール

とがみ淳志

(一社)日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート/SAKE DIPLOMA。温泉ソムリエ。温泉観光実践士。日本旅のペンクラブ会員。日本旅行記者クラブ会員。国内外を旅して回る自称「酒仙ライター」。

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