創業300年の老舗酒店が仕掛ける、角打ちスペースの魅力を探る

創業300年の老舗酒店が仕掛ける、角打ちスペースの魅力を探る

酒屋の店先でちょっと一杯。酒店が厳選した銘柄を、その店ならではのおつまみと合わせて、リーズナブルに味わうことができるのが角打ちの魅力ですね。今回は創業300年を越える老舗「伊勢五本店」が、2号店を中目黒に出店する時に設けたという角打ちスペースに注目。その魅力とともに、若いスタッフたちが今注目する蔵元や焼酎を紹介します。

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天草酒造の「池の露」

創業当時のまま、和甕と甑を使い、すべて手作業で丁寧に造り込んだ「池の露」

学生時代に発酵の勉強をしたことでお酒造りに興味がわき、蔵元と深いおつきあいをしている伊勢五本店で働きたいと思うようになりました。そんな私がおすすめするのは、天草酒造の「池の露」。世界遺産に登録された天草諸島では唯一の蔵元であり、米焼酎で有名な熊本県にありながら、芋焼酎造りで創業した蔵です。私がおすすめする「池の露」は、天草を愛する地元の人たちの手によって造られ、地元の人たちが肩肘はらずにたのしめる焼酎です。ストレートで本来の芋の味わいを堪能するのもよし。常温の水で割って、芋の甘さをたのしむこともできます。残念ながら、角打ちコーナーではご提供していませんが、天草産のぼたんえびをあぶって軽く塩をふり、「池の露」と合わせるというのが、蔵元さんおすすめのたのしみ方です。

天草酒造「池のつゆ」の詳細はこちら

「飲み方によって、その味わいとたのしみ方が広がる焼酎なんです」と越智芙美子さん。

「飲み方によって、その味わいとたのしみ方が広がる焼酎なんです」と越智芙美子さん。

小正醸造の「蔵の師魂 The Green」

白葡萄「ソーヴィニヨン・ブラン」から採取された酵母を使用した「蔵の師魂 The Green」

白葡萄「ソーヴィニヨン・ブラン」から採取された酵母を使用した「蔵の師魂 The Green」

伊勢五本店に来る前は日本酒を造っていて、日本酒以外のお酒を飲む機会がないこともあって、日本酒がもっとも優れていると思っていました。そんな私が伊勢五本店に入って初めて焼酎を口にした時に、衝撃を受けたのが「蔵の師魂」。それまでは、焼酎は日本酒に比べて香りの幅が少ないものと決めつけていました。ところが「蔵の師魂 The Green」を味わった時に、蒸留酒でもこんなに香りの幅を表現できるのだと、衝撃を受けました。白ワインに使われる「ソーヴィニヨン・ブラン」から採取される酵母を採用するなどの革新的な試みによって、生み出されるその味わいと香りを、たのしんでいただきたいと思います。本格焼酎といえば、お湯割かロックで味わうのが定番といわれていますが、「蔵の師魂 The Green」は炭酸割もおすすめです。

小正醸造「蔵の師魂 The Green」の詳細はこちら

「炭酸割にするとフルーティで華やかな香りをたのしめますよ」と藤田俊大さん。

「炭酸割にするとフルーティで華やかな香りをたのしめますよ」と藤田俊大さん。

伊勢五本店に並べられた商品を見ているだけで、何だかウキウキとたのしい気分になりました。専門店でもなかなか手にできないような商品に出会えたからです。そして、お気に入りの一本に出会うために、角打ちスペースを利用してみるというのも、賢い選択かもしれませんね。

【伊勢五本店 中目黒店】
〒153-0042 東京都目黒区青葉台1-20-2 1F
TEL:03-5784-4584
営業時間:11:00-21:00(角打ちは15:00〜)
定休日:火曜・祝祭日

ライタープロフィール

川崎進

さまざまな領域を担当して、コピーライター歴37年。お酒関連の取材も多数。全国の取材先での人々やおいしいお酒との出会いをネタに、ほろ酔いエッセイの連載も経験。

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