「ホワイトホース」は日本でも人気のブレンデッドスコッチウイスキー! 味わいや歴史、種類、飲み方を紹介

「ホワイトホース」は日本でも人気のブレンデッドスコッチウイスキー! 味わいや歴史、種類、飲み方を紹介
出典 : キリンホールディングス株式会社

「ホワイトホース」はスコットランドで誕生した世界有数のブレンデッドウイスキー。日本でも人気が高く、スコッチウイスキーの国内販売量第1位を誇ります。今回は「ホワイトホース」の名前の由来や味わい、歴史、種類、飲み方などを紹介します。

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日本をはじめ、世界でも愛飲されている「ホワイトホース」の魅力を紹介します。

「ホワイトホース」は、日本で一番売れているブレンデッドスコッチウイスキー

ホワイトホースはブレンデッドスコッチウイスキー

画像提供:キリンホールディングス株式会社

「ホワイトホース」の特徴や名前の由来などについておさらいします。

「ホワイトホース」とは? スコットランド生まれのブレンデッドウイスキー

「ホワイトホース」は、スコットランドで造られているブレンデッドウイスキー。ピーター・マッキー氏が創業したホワイトホース社(当時はマッキー社)は、世界にスコッチウイスキーの魅力を広めた「ビッグファイブ」のひとつに数えられます。

かつてビッグファイブと讃えられた5社は、それぞれ「ジョニーウォーカー」「デュワーズ」「ブキャナンズ」「ヘイグ」そして「ホワイトホース」を所有するウイスキー会社。いずれも世界に名だたるブレンデッドウイスキーで、今も世界中の人に愛飲されています。

ちなみに、ブレンデッドウイスキーとは複数のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドして造るウイスキーを指し、「ホワイトホース」をはじめとしたスコットランド産の「ブレデッドウイスキー」のことを「ブレンデッドスコッチウイスキー」や「ブレンデッドスコッチ」と呼ぶこともあります。

現在のホワイトホースセラー

出典:キリンホールディングス「ホワイトホース」ブランドサイト

「ホワイトホース」の名前の由来は? ロゴマークにはどんな意味が?

「ホワイトホース」というブランド名は、スコットランドの首都エディンバラのキャノンゲート街に実在した「ホワイトホースセラー(白馬亭)」という旅籠(酒亭兼宿屋)の名前に由来します。ホワイトホースセラーは、スコットランドの独立を願ってジャコバイト軍がエディンバラに侵攻した際に、定宿として使われたという歴史を持っています。

「ホワイトホース」の生みの親であるピーター・マッキー氏は、世界に通用するウイスキーブランドにしたいという想いを込め、当時のスコットランド人にとって自由と独立の象徴であったこの旅籠の名を自身の造ったウイスキーの名に採用しました。当初は同名の「ホワイトホースセラー」で売り出していましたが、のちに「ホワイトホース」に変更したといわれています。

ホワイトホースセラーはロンドンへ向かう乗合馬車の出発点でもあり、乗客にはウイスキーが提供されていたそうです。新天地に込めた夢や希望に思いを馳せながら、乾杯したのかもしれませんね。

なお、「ホワイトホース」のボトルラベルには、ホワイトホースセラーの看板をもとにした白馬のマークが描かれています。マークの下の1742年はホワイトホースセラーの創業年。そして、ボトル肩には白馬が浮き彫りにされています。創業者の想いが今に受け継がれているのです。

ホワイトホースセラー

出典:キリンホールディングス「ホワイトホース」ブランドサイト

映画監督の黒澤明氏も愛した日本でも人気の銘柄

「ホワイトホース」は、日本でも人気のブレンデッドウイスキーで、スコッチウイスキーの国内販売量第1位(※)を誇ります。
※IWSR 2021年日本国内における輸入スコッチウイスキー売上容量換算より。

「ホワイトホース」をまだ飲んだことのない人でも、2022年3月から放映されているTVCMで、「美味(ウマ)いほーっす、WHITEHORSE」を合い言葉に、イメージキャラクターの倉科カナさんがハイボールをたのしむ姿を思い起こす人もいるのではないでしょうか。

世界的な映画監督の黒澤明氏が愛していた銘柄としても知られ、撮影後に毎日1本空けていたなどの逸話も残っています。世界的な俳優の三船敏郎氏も一緒に飲んでいたとか。

「ホワイトホース」は、日本に「特級」「一級」「二級」などの級別区分(1989年の酒税法改正で級別制度廃止)がある時代から流通しています。ジャーディン・ワインズ・アンド・スピリッツ社(現在のMHD モエ ヘネシー ディアジオ)が長らく輸入販売を担っていましたが、2009年10月以降はキリンが輸入販売を手がけています。

「ホワイトホース」の味わいは? おいしさの秘密

ホワイトホースの味わい

出典:キリンホールディングス「ホワイトホース」ブランドサイト

「ホワイトホース」の味わいは、多彩なウイスキー原酒の組み合わせから生まれます。ここでは、ウイスキーの香味の中核となるキーモルトにフォーカスします。

スモーキーな「ホワイトホース」のキーモルト「ラガヴーリン(ラガブーリン)」とは?

ブレンデッドウイスキーである「ホワイトホース」の、キーモルトのひとつとして知られるのが「ラガヴーリン」。1816年創業のラガヴーリン蒸溜所はスコッチウイスキーの聖地アイラ島にあり、200年を超える歴史を持ちます。

「ラガヴーリン」の特徴は、アイラモルトらしいスモーキーフレーバーとリッチで重厚な味わい。一般的に、クセのあるモルト原酒をブレンデッドウイスキーの中核にするのは珍しいことですが、「ホワイトホース」には「ラガヴーリン」が使われていて、その特徴的なスモーキーフレーバーが「ホワイトホース」の魅力のひとつとなっています。

ラガヴーリン蒸溜所は、1862年にピーター・マッキー氏の叔父であるジェームス・ローガン・マッキー氏が買収。若かりしころ、この蒸溜所で修業を積んだピーター・マッキー氏が、「ラガヴーリン」を選んだのも自然の流れかもしれません。叔父の死後には、ピーター・マッキー氏がラガヴーリン蒸溜所のオーナーになりました。

35種類以上の原酒をブレンド

出典:キリンホールディングス「ホワイトホース」ブランドサイト

35種類以上の原酒をブレンド

「ホワイトホース」には、ラガヴーリンを筆頭に、スコットランドのスペイサイドで造られている「クレイゲラキ(クライゲラキ)」や「グレンエルギン」、「オルトモア」などのモルト原酒や、さまざまなグレーン原酒がブレンドされています。その原酒の数はなんと35種類以上。ブレンダーの卓越した技術による絶妙なブレンドで、ラガヴーリンのスモーキーフレーバーをほどよく押さえながら、バランスのよい味わいが生み出されています。

かつての「ホワイトホース」は、ラガヴーリンのみを中核にしていましたが、近年はラガヴーリンとグレンエルギンを中核に置き、多彩な原酒をブレンドすることで、よりまろやかな味わいに仕上げられています。

なお、ブレンドに使われている「クレイゲラキ」は、ピーター・マッキー氏が「ホワイトホース」用の原酒を造るために1891年に建てた蒸溜所で造られています。バカルディ社に売却されてからは同社の商品にも使われています。

「ホワイトホース」の創業者と蒸溜所が歩んできた歴史

ホワイトホースの歴史

出典:キリンホールディングス「ホワイトホース」ブランドサイト

ホワイトホース社の前身、マッキー社の創業者ピーター・マッキー氏と、蒸溜所の歴史を紹介します。

「ホワイトホース」の生みの親ピーター・マッキー氏の人となり

初代「ホワイトホース」が誕生したのは1890年のこと。生みの親であるピーター・マッキー氏は、先述したとおりラガヴーリン蒸溜所で叔父からウイスキー造りを学び、その経験を活かして「ホワイトホース」を生み出しました。

マッキー氏はエネルギッシュで体も大きく、休みを取らないことから、「レストレスピーター(不眠不休のピーター)」と呼ばれて、同業者から恐れられていたといわれています。

精力的な人物で知られ、叔父の死後、1889年にラガヴーリン蒸溜所を継承すると、翌年に「ホワイトホース」を発売、1891年にクレイゲラキ蒸溜所を設立、1908年にラガヴーリン蒸溜所の敷地内にモルトミル蒸溜所を設立するなど、ウイスキー造りに情熱を注ぎました。

1920年に金属製のスクリューキャップを発明したのも、マッキー氏が率いるホワイトホース社(当時のマッキー社)です。世界に先駆けて「ホワイトホース」にスクリューキャップを導入したところ、コルク栓よりも開閉がしやすく保存性が高いことから、半年ほどで売上が約2倍に増えたそうです。

ホワイトホース創業者ピーター・マッキー氏

出典:キリンホールディングス「ホワイトホース」ブランドサイト

誕生から英国王室御用達を経て今に至るまで

「ホワイトホース」が1890年に発売されると、ほどよいスモーキーフレーバーと、バランスのとれた味わいから瞬く間に人気となりました。1908年に開催された英仏博覧会に出品すると見事グランプリを獲得。同年に英国王室御用達の栄誉も手にしています。

ピーター・マッキー氏の死後、1927年にマッキー社はDCL社の手に渡り、社名もホワイトホース社に変更されました。

現在はDCLの流れを汲む英国ディアジオ社がブランドを所有していて、英国内はもちろん世界中に送り出されています。

日本で販売されている「ホワイトホース」の種類

初心者でも親しみやすいと評判の「ホワイトホース」。日本で一般的に流通している「ホワイトホース」の香りや味わい、アルコール度数などを紹介します。

ホワイトホース 12年

ホワイトホース 12年

出典:キリンホールディングスサイト

「ホワイトホース12年」は、日本市場専用に開発されたプレミアムな「ホワイトホース」。最低12年以上もの長期にわたって樽熟成された原酒由来の華やかでフルーティーな香りと、まろやかな味わいが魅力で、長く豊かな余韻が続きます。和食にもよく合うブレンデッドスコッチウイスキーです。

アルコール度数は40%。瓶入りタイプのみで、容量は700ミリリットル。

ホワイトホース ファインオールド

ホワイトホース ファインオールド

出典:キリンホールディングスサイト

世界的に流通している「ホワイトホース ファインオールド」。花や蜂蜜を想わせるフレッシュな香りやほのかなスモーキーな香りが特長です。まろやかさとドライさのバランスが絶妙で、上質な味わいをたのしめます。

アルコール度数は40%。瓶入りとペットボトル入りの2タイプがあり、瓶入りタイプの容量は200、700、1,000、1,750ミリリットルの4種類で、大容量のペットボトル入りタイプの容量は2,700と4,000ミリリットルの2種類です。

なお、ペットボトルタイプは、スコットランドから輸入したウイスキーを日本で詰めて販売されています。

ホワイトホース ハイボール

ホワイトホース ハイボール

出典:キリンホールディングスサイト

「ホワイトホース」をより手軽にたのしめる缶入りのハイボール。「ホワイトホース」のスモーキーな香りやまろやかで上質な味わいはそのままに、すっきり飲みやすく整えられています。

アルコール度数は6%、容量は350ミリリットル。日本国内で製造されています。

「ホワイトホース」の飲み方

ホワイトホースの飲み方

画像提供:キリンホールディングス株式会社

「ホワイトホース」のイチオシの飲み方は、なんといってもハイボール。おすすめのハイボールの作り方を紹介します。

<作り方の手順>
1. ジョッキに氷をたっぷり入れる。
2. ホワイトホースを注ぎ、マドラーなどで30回くらい混ぜてよく冷やす。
3. ソーダを氷にあたらないように静かに注ぎ入れる。
4. マドラーで1回混ぜて完成。

「ホワイトホース」とソーダの割合は、1:4くらいが目安です。ジョッキを用意して、ぜひ作ってみてくださいね。お好みでカットレモンを加えたり、ジンジャーエール(ジンジャエール)やコーラなどで割ったりと、アレンジしてみるのもよいかもしれません。

「ホワイトホース」で作るハイボールは、食中酒としてもおすすめです。「ホワイトホース ファインオールド」のハイボールは、甘く香ばしいタレ味の焼き鳥にぴったり。日本限定「ホワイトホース12年」のハイボールは、うなぎやおでん、ブリの刺身をはじめ、幅広い和食に合います。

日本国内で多くのファンに愛飲されている「ホワイトホース」は、スモーキーフレーバーと親しみやすい味わいで評判のブレンデッドウイスキーです。食事にも合わせやすいので、ぜひハイボールでたのしんでみてくださいね。

輸入販売元:キリンホールディングス株式会社
「ホワイトホース」公式ブランドサイトはこちら

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