「酒は濁れど想いは一点のにごりなし」、にごり酒文化を発信し続ける、岐阜・三輪酒造
今や「白川郷 純米にごり酒」を醸す“にごり酒の酒蔵”として、全国的に有名な岐阜県の三輪酒造。同じ岐阜県内ではあるものの、地元から離れた飛騨地方の白川郷の名でにごり酒を造り始めることになった経緯や、製造のこだわりなどについてお話しを伺いました。
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「純米にごり酒 白川郷 出来たて生」
火入れを行っていない、できたての「純米にごり酒」をそのまま瓶詰めし、0℃より低い温度で貯蔵し、発酵を静めたお酒。
微発泡しているため、醪がなめらかなクリームのように感じます。
濃醇な味わいながらも、口の中に甘味が残らず、フレッシュな風味をたのしめます。
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「炭酸純米 白川郷 泡にごり酒」
発酵段階で発生するガスを閉じ込めて、瓶内で二次発酵させた発泡にごり酒。
アルコール度数は11度なので、マイルドな飲み口。
やさしい甘みが爽やかに弾けながら、口の中に広がります。
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地元・大垣市、そして、国内、海外の日本酒ファンの元へ
今後も、にごり酒やどぶろくの奥深さを極めながら、日本の文化を後世に伝えていくことも念頭におき、国内のみならず海外へ向けて発信し続けていく三輪酒造ですが、歴史や文化的な資源の多い地元の大垣市での、街づくりへの貢献も行っていきたいと三輪社長は語ります。
「かつて、幕末の頃、大垣藩の危機を救った小原鉄心氏が、三輪酒造の酒を飲み交わしながら、仲間と未来を語っていたというエピソードがあります。にごり酒ではない澄み酒も、長く地元で愛されている大切な商品。質のよい澄んだお酒を造るための技術の向上も、蔵にとってはとても重要ですので、今後もにごり酒だけに偏らず、大垣の歴史と共に歩んできた澄み酒の製造も続けていきます」。
日本の歴史や文化と向き合い、その想いを日本酒に乗せ、たくさんの人の元へ送り届ける使命を持って、三輪酒造はこれからもおいしい日本酒を造り続けます。
創業180年を記念して、今年4月に発売された「大吟醸 デューク 鉄心」。にごり酒ではなく、澄んだ日本酒です。
株式会社 三輪酒造
岐阜県大垣市船町4丁目48番地
TEL 0584-78-2201
http://www.miwashuzo.co.jp/
ライタープロフィール
阿部ちあき
全日本ソムリエ連盟認定 ワインコーディネーター