<J-CRAFT SAKE蔵元探訪その④>新潟県新潟市・今代司酒造 蔵を開放し、日本酒を広めていく

<J-CRAFT SAKE蔵元探訪その④>新潟県新潟市・今代司酒造 蔵を開放し、日本酒を広めていく

2018年春に誕生、飲食店で料理とともにたのしめる“生酒(なまざけ)”ブランド『J-CRAFT SAKE』。非加熱・無濾過という難易度の高い清酒造りに取り組む「今代司(いまよつかさ)酒造」を、フードジャーナリストの里井真由美さんとともに訪ねました。

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順路の最後はショーケース。SNSに投稿したくなってしまうビジュアルです。

順路の最後はショーケース。SNSに投稿したくなってしまうビジュアルです。

無料の酒造見学ツアーの後は試飲とショッピング。酒造りのコンセプトやそこにかける想いを蔵人から聞いた直後とあって、みなさんの全身からは「早く味わって確かめたい」というオーラが。ワンコイン(500円)で10数種類が利き酒できるテイスティングコーナーがこれから混雑しそうです。

試飲用の酒器もスタイリッシュ。持ち帰れるので自分のお土産にも。

試飲用の酒器もスタイリッシュ。持ち帰れるので自分のお土産にも。

「ノンアルコールや低アルコールのアイテムも充実。アルコールが苦手な方や、ドライバーが一緒でもたのしめるのが嬉しいですね」。

「ノンアルコールや低アルコールのアイテムも充実。アルコールが苦手な方や、ドライバーが一緒でもたのしめるのが嬉しいですね」。

“米どころ新潟”で、純米にこだわった酒造り

使用米の玄米と白米が、銘柄ごとに展示されています。

使用米の玄米と白米が、銘柄ごとに展示されています。

今代司酒造の酒造りのコンセプトは、ずばり、“全量純米仕込み”。2006年に酒どころであると同時に米どころである新潟で、アルコール添加を一切行わない米のみによる造りに切り替えたそうです。前提にあるのは、地元の米農家をリスペクトし、新潟オールで発展していきたいという想い。さらに米以外の副原料を使えず、最後に味や香りの調整ができないという現場の緊張感ゆえ、より品質の高い酒を醸せると考えてのことでした。

「今では純米大吟醸、純米吟醸、純米酒と、純米だけを作る純米専門の酒蔵となりました」と杜氏を務める高杉修さん。ほぼすべての酒において、酒造好適米を100%使用しているのも特徴。タンクで発酵中の醪を覗かせてもらった里井さん、「純米酒の醪は香りが清々しくて、大変ピュアな印象ですね」という感想です。

このタンクで仕込まれていた醪が『J-CRAFT SAKE』に。

このタンクで仕込まれていた醪が『J-CRAFT SAKE』に。

下に掲載したのは、とある見学可能ゾーン。近づいて見ると看板からは「森酒舗」「森乃司」が読み取れ、今代司酒造とは一見無縁のように思えます。が、じつはこちら、この酒蔵でロケをした、『降りていく生き方』(武田鉄矢さん主演)という映画のセットの一部。奇しくも本物の純米酒作りにかけるというストーリーに、奮闘する自分たちの姿を重ね合わせた先代が共感、職人気質のため普段なら撮影の申し入れを断っていたところを了承。出来あがった映画を観賞して、純米酒造りへの活力を養ったと察せられます。

劇中に登場する純米酒「森乃司」を追求したそうです。

劇中に登場する純米酒「森乃司」を追求したそうです。

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