深い絆で結ばれた兄弟が生み出す、地域に愛され続ける酒「白龍酒造」

長男の白井秀利さんが社長を務め、次男の伸児さんが製造責任者として醸す酒「白龍」は、地元の方たちの晩酌に欠かせない、心安らぐ味わい。先祖の代から地域の方々との交流を大切にし続け、土地の利を生かした酒造りを行う白龍酒造を訪ねてお話しを伺ってきました。
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地元の料飲店でもっとも親しまれている白龍の定番酒。冷やしても、お燗にしてもおいしく味わえる、飲み飽きしない辛口のお酒です。スッキリとした口当たりで、料理を絶妙に引きたてます。
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米、水、人・・・地域の風土を生かした酒造りを
長い歴史を持つ白龍酒造ですが、これまでの蔵の歴史では、兄弟で酒造りを行ってきた時代はなかったそう。「先代の社長を務めた父にも弟(叔父)がいましたが、日本酒業界ではないところで仕事をしていましたし、どの時代を見ても、兄弟で蔵に入っていたことはなかったようです」と白井社長。
高校を卒業後、新潟を離れ東京の大学に進学した白井社長は、9歳違いの伸児さんとは一緒に暮らした期間も短かったことから、昔は「年の離れた可愛い弟」という印象が強かったとか。「でも、今は製造責任者として皆をまとめ、周囲からも評判のよい酒を造ってくれてとても頼もしい。」「血のつながった弟だから信用できるというのはもちろんありますが、杜氏として、しっかりとうちの酒の味を造りあげてくれることにも信頼を寄せています。信用と信頼を持てるパートナーがいることはとてもありがたい。」と静かに語った秀利さん。一方、弟の伸児さんからも、「血のつながった兄として、そして経営者として、私も同じく、信用と信頼がしっかりとあります」という言葉が。
ふたりに共通しているソフトな話し方とやさしい眼差しは、どことなく、「主張することなく、脇役に徹して料理に寄り添える酒がうちの目指す酒」という白龍酒造の酒のイメージと重なり、その酒が、長く地元の方たちに愛され、また、他の地域でも、一度味わった人がその後リピーターとなって長きに渡り親しんでいるのを物語っている気がしました。
「新潟は米や水に恵まれていて、そして、人もいい。今後は新潟で生まれた酒米『越淡麗』を極めてみたい」と、白井専務。
地域との関わりを大切にしてきた先祖に敬意と感謝の念を持ち、その想いを受け継ぎ、白龍酒造はこれからも、阿賀野市の恵まれた気候風土の恩恵を受けながら、おいしい酒を醸し続けます。

白龍酒造株式会社
新潟県阿賀野市岡山町3-7
TEL 0250-62-2222
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ライタープロフィール
阿部ちあき
全日本ソムリエ連盟認定 ワインコーディネーター
