山梨県勝沼町『くらむぼんワイン』/体にも地球にも優しい…。古民家でサステナブルなワイン造りを実践

山梨県勝沼町『くらむぼんワイン』/体にも地球にも優しい…。古民家でサステナブルなワイン造りを実践

近年地球環境に配慮するサステナブルへの関心が高まっていますが、山梨県・勝沼町の老舗ワイナリー『くらむぼんワイン』では、15年も前から基本的にブドウ畑に肥料を与えず、 化学合成農薬を用いないブドウ栽培に取り組んでいます。“雑草の絨毯”と称される畑を実際に訪れ、醸されたワインを味わってきました。

  • 更新日:

ワイナリーで使う電力の一定部分を、自家発電で賄う

製造所の屋根は、ソーラーパネルで覆い尽くされています。

ブドウ畑からワイナリーへ戻り、製造ラインの見学です。

畑ではブドウの樹をできるだけ自然に近い環境を創り出して育成。健全なブドウを収穫できるのとともに、土壌もまた自然に近い状態で将来に受け継がれていくように配慮されていました。その想いは製造所にも反映されています。

「同じく地球に負担をかけないという意味で、自家発電にも力を入れてきました。晴天が続く冬場はワイナリーで消費する電力のほとんどが、仕込みの時期でも一定部分を賄うことができています」と野沢さん。

最近はさらにボトルのリサイクルにも取り組んでいて、酒屋などから戻ってきた瓶の一部を再活用しているそうです。

年季の入った製造所のプレートですが、その屋根では近代的な設備で、自家発電が行われているのです。

保管倉庫の屋根にもソーラーパネルの姿。このほか車庫の上にも施されており、徹底されているのが伺えました。

国の登録有形文化財に認定された施設も

元々は養蚕農家の家屋。2階の窓が低いのが特徴です。

そして、くらむぼんワインのシンボル的存在である母屋もまた、サステナブルの証し。現在の山梨市内、かつての牧丘町にあった築130年超の古民家を移築したものだとか。

「今は売店や試飲スペースなどに使用していますが、幼少の頃はここで暮らしていたんですよ。これからも大切に使用して、後世に遺していければと考えています」。

ちなみにこちらの建物は「くらむぼんワイン旧主屋(きゅうしゅおく)」の名称で、2019年に国の登録有形文化財に認定されています。

玄関には長い歴史を感じさせる看板に、登録有形文化財であることを示すプレートも。

おすすめ情報

関連情報

ワインの基礎知識