たのしいお酒.jp

我らお酒にひと言あり 六酒仙、かく語りき

太田光代の、今月のマリアージュ。

ゆっくりおうちでワインや日本酒を楽しむ幸せは、他の何ものにも代えがたい。おうちで、自分のペースで飲むお酒だから、自分好みの音楽に合わせて、自分好みの映画とともに、自分好みの飲み方で、楽しめるのがいいところ。そんなくつろぎ時間のお酒の楽しみ方を、太田光代さんがナビゲート。さて太田さん、今月は、何に合わせて頂きましょう?

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「生酒で楽しむ、春」(前編)

春にたのしんでいただきたいお酒として「生酒」を紹介しています。
今回は後編です。
春の午後にも、大切な友人との夜にも、そして日本酒初心者同士でも。
日本酒本来の蔵出しのおいしさを、ゆったり、心地良く。
ストレスも多い世の中、たまには心を緩めて飲むのもいいじゃないですか。

前編では秋田清酒さんの『蔵しぼり生酒 風の奏鳴曲(ソナタ)』をご紹介しました。香りも飲んだ感じも爽やかです。「余韻はしっかりしているけれど、重みがない」という生酒の素敵な特徴がよくでていて、どっしり味が深いタイプを慣れていないのに無理に飲んだりすると日本酒自体が嫌いになってしまいがちな初心者の方にもぴったりという感じでしたね。今回は、初心者の方におすすめしたい飲み方をご紹介しますね。それは飲み比べ。日本酒は味も飲みごこちもたくさんありますから、居酒屋さんなどで最近よくある「飲み比べセット」のようなものを利用して、6種ぐらいを2,3人でちょっとずつ飲みながらそれぞれのお気に入りを見つけると、すごく世界が広がると思います。

そこで私も、今回は同じ生酒で飲み比べ。本当は誰かとシェアしたほうがかわいらしいんでしょうけれど(笑)今日は私一人であけちゃいましょう。いただくのは金沢の福光屋さん『蔵しぼり生酒 雨のしらべ 純米吟醸』。前編のお酒の鮮やかなラベルと打って変わって、黒を主体にしたかっこいいデザインが印象的です。

▲ボトルの表情から世界観が伝わりますね。

早速いただきましょう。これも白ワイン用のグラスに注ぎますね。香りは強めですね。爽やかさはキープしているけれどしっかりとした骨格もあります。複雑なテイストで時間がたつといろいろな表情が出てきますので長く飲んでいられます。雨のしらべという名前ですが、しっとりとしているけれど凛とした冷たい雨。金沢でこんな雨が降ってきて、そのしらべを聞いたら素敵でしょうね。

飲み比べの際は、なにかに例えるのもたのしいですよ。『蔵しぼり生酒 風の奏鳴曲(ソナタ)』が20代の若い女性なら、こちらは大人の女性かな。ちょっとクールな30代。皆さんも好きな表現で例えたらいいんです。最初に香りから連想することをみんなでわいわいと。あ、その際、「匂い」ではなく「香り」というと素敵です。米の香り、水の香り…。その香りと、軽さ重さの違いなどから入るといいですよ。私はとくに生酒は、あまり神経質にならず、ゆったりと楽しめると思います。

生酒もそうですが、個性的なラベルを見たりすると、「昔はこんなんじゃなかった」などと新しいものを否定するところからはいってしまう方も多い。でも、生酒は本来は蔵に行かないと飲めないお酒で、これまでは保存の難しさや運ぶ際に日本酒が受けるストレスなどで状態が保てなくて仕方なく出回らなかったもの。前編でも紹介しましたが、それが今だからその原点を飲むことができるようになったんです。実は日本酒のことは日本人こそ変な常識に縛られて知らないことが多くて、外国人の方が純粋に本質に反応されたりしてるんです。これから日本酒をお好きになる方には、純粋にたのしみながら好きなお酒を見つけて、世界を広げていっていただきたいと思っています。

  • 福光屋

    蔵しぼり生酒 雨のしらべ 純米吟醸

    720ml

    石川県産・五百万石100%と、『恵みの百年水』で仕込んだ生酒。キレが良くて、
    旨味がある純米吟醸生酒に仕上げました。その旨味を楽しむために、
    ご家庭での保存も冷蔵庫で。

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  • 秋田清酒

    蔵しぼり生酒 風の奏鳴曲(ソナタ) 純米吟醸

    720ml

    搾ったお酒を火入れせずに冷蔵状態で保存され出荷。フレッシュな香りと口当たりを
    たのしみつつ、引き締まった喉ごしのあと、米の旨みがゆっくりと感じられます。
    存分にその魅力を楽しむためにご家庭での保存も冷蔵庫で。

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太田光代

おおた・みつよ 東京都出身。芸能事務所『タイタン』社長、タレント。雑誌モデルを経て、タレントとして活動。90年、爆笑問題の太田光さんと結婚。93年、芸能事務所『タイタン』を設立し、社長に就任、爆笑問題ほか、多数の芸人、タレントをマネージメントする傍ら、自身もTV出演、ワインや日本酒のプロデュース、店舗経営、著書執筆など幅広い領域で活躍する。主な著書に、『私が「にんぎょひめ」だったころ』(集英社インターナショナル)、『独走』(KINOBOOKS)など。