たのしいお酒.jp

我らお酒にひと言あり 六酒仙、かく語りき

中林美和の、あらためて、日本酒入門

Vol.10 日本酒とレモンティーがベストマッチ!?家飲みがたのしい「日本酒カクテル」の作り方

日本酒は大好き。よく飲みます。だけど、実はあんまり詳しくないんです。
そんな女性を代表して、モデルの中林美和さんが<日本酒の先生>に「日本酒のイロハ」を教えていただく連載企画。
第10回目の今回も、お酒を通じてお客様の満足と幸せを追求し、豊かな生活に貢献する「酒類コーディネイター」としても知られる株式会社SBS代表取締役社長 吉田和司(よしだかずし)氏を先生にお招きし、家飲みがもっとたのしくなる「日本酒カクテル」について学びます。

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日本酒だって自由にアレンジしていい!

先生:今までさまざまな知識を学んできて、中林さんも随分と日本酒に詳しくなったんじゃないですか?

中林:もともと日本酒が好きでしたが、今はもっと好きになりました! お店で頼むときも、「ここの地域のお酒はこんな特徴があるから……」と考えるようになりましたね。

先生:それは素晴らしいですね。では今回は、日本酒に関するややこしい知識ではなく、カジュアルなたのしみ方についてお話したいと思います。コンビニでそろえられる飲み物を使って、日本酒をアレンジしちゃおうというわけです。

中林:カクテルみたいなことですか?

先生:おっしゃる通り、「日本酒のカクテル」の作り方です。

中林:え!? そんな飲み方をおすすめしていいんですか?

先生:日本酒通の人に怒られそう……なんて思うかもしれませんが、大丈夫です! 本物の日本酒愛好家は、日本酒の間口が広がることを喜んでくれます。日本酒が好きな人だけでなく、なんとなく日本酒に苦手意識がある人に飲んでもらうことこそ、普及活動の醍醐味ですからね。

それに、こうした飲み方を学ぶことで、家飲みにもバリエーションが増えますし、ちょっとしたパーティーにも日本酒が使えることがわかってもらえると思います。

中林:そういえば日本酒のカクテルを出しているお店がありますよね。

先生:代表的なものは、日本酒をソーダとトニックウォーターで割る「サキニック」や、カシスリキュールを加える「サキカシス」、ライムジュースを加える「サムライロック」がありますね。こうした日本酒カクテルのベースは、「もとざけ」として専用のものが売られています。ですが今回は、自宅で作れる日本酒カクテルということで、市販のポピュラーな日本酒を使用します。新潟の白瀧酒造さんの「上善如水 純米吟醸」です。


この記事を読んでいる方も、家庭で残っている日本酒で、これから紹介されるレシピを試してみてください。特別なもの、高いものである必要はありません。純米吟醸と本醸造酒で違いを比べてみるのもたのしいですし、いろいろ試してみて、自分に合った組み合わせを見つけるのが、日本酒カクテルのたのしみですよ。

日本酒×トマトジュースの意外な味

中林:どういう飲み物と組み合わせるんですか?

先生:リキュール類は手軽に手に入りづらいので、今回はあくまでコンビニでそろうものに絞りました。こちらです。

中林:サイダー、レッドブル、トマトジュース……確かにコンビニでそろうものですが、本当に日本酒に合うんですか?

先生:実はこの中には、日本酒とはそれほど相性がよくないものもあります。でも、合うもの、合わないものをどっちも飲んでみることで、日本酒カクテルを作るコツがわかるので、中林さんには両方飲んでみてもらいます。意外なものが合うので、きっとびっくりすると思いますよ!

それでは、まずはファーストインプレッションで、どの飲み物だったら日本酒に合いそうだと思いますか?

中林:うーん、カクテルで「レッドアイ」(ビールとトマトジュース)があるくらいですから、トマトジュースはありなのかな?

先生:なるほど、それでは実際に飲んでみてもらいましょう。

中林:これは……うわっ、ちょっと私はダメかも……。

先生:ビールだったらありですが、日本酒にはあんまり合いませんね。特にこれは吟醸酒ということもあり、香りが豊かなので、トマトと混じり合わずに、両方が主張してしまうんです。それでは今度は、サイダーで試してみましょう。

中林:あ、これはおいしいです! ぐいぐい飲めます。

先生:日本酒のソーダ割りはすでにポピュラーですが、こうした甘いソーダでも合うんですよ。キンキンに冷やして飲めばべたつかず、日本酒が苦手な人でも飲みやすいカクテルになります。ちゃんと日本酒の香りも残っていますしね。

中林:香りがしっかりしている飲み物だと日本酒と合わないんですね。

先生:そうですね。だからトマトジュースと同じで、りんごやオレンジのジュースもかなり好き嫌いが分かれます。特に果汁100%のものだと、香りも味も強すぎて、かえって日本酒のいいところが消えてしまうことがあるんです。

中林:トマトジュースほど飲めなくはないですけど、積極的に飲みたいとは思わないかな(笑)。

レモンティーとコーヒーはどうか?

中林:ところで、焼酎はグレープフルーツとかいろんなジュースと割って飲むじゃないですか。あれって、どうして合うんですか?

先生:中林さんがおっしゃっているのは、焼酎の中でも味や香りに特徴がない甲類のことですよね。一般的にサワー系に使われる焼酎は甲類なので、味を邪魔せずに、大抵の飲み物と合うんですよ。これが芋焼酎とかだと、そうはいきませんね。

中林:なるほど、日本酒は味も香りも特徴があるから、割る飲み物の合う合わないがあるんですね。

先生:そうです。先ほどのサイダーと似たような系統では、こちらのレッドブルも合いますね。

中林:実際にレッドブルのカクテルはありますからね。……うん、甘くて、日本酒じゃないみたいです。これも飲みやすいですね。

先生:レッドブルの主張が強すぎて、日本酒らしさがちょっと薄いところが気になりますが、飲みやすさでいったら一番だと思います。では反対に、明らかに日本酒と合いそうにない飲み物はどれだと思いますか?

中林:多分、カフェオレとレモンティーは微妙かな。どんな味になるのかイメージできないですね。

先生:では、両方を試してもらいましょう。まずはレモンティーから。

中林:これはおいしい! レモンティーの味と香りのあとから、そこはかとなく日本酒の味がしてきて、すごく自然な味わいです。こういう商品として売っていても、違和感がないくらいです。

先生:では、カフェオレはどうでしょう?

中林:こっちは……わざわざ飲みたいとは思わないかな(笑)。カフェオレが甘すぎて、飲み続けられる味じゃないですね。日本酒っぽさもかなり消えています。

飲むヨーグルトも試してみた!

先生:実は、私のおすすめはレモンティーで、もっとも合わないのはカフェオレだと思っていました。コーヒーのリキュールは実際にありますが、カフェオレをブラックに変えても、まずダメですね。レモンティーは味も香りも意外に主張してこないので、日本酒と合うんですよ。

中林:冷やして飲むと、いくらでもいけちゃいそうです。ところで、そこにある飲むヨーグルトがとっても気になるんですが……。あれも日本酒カクテルになるんですか?

先生:試してみましょうか。こうして日本酒と混ぜると……。

中林:見た目はにごり酒ですね。味も……、あ、これもにごり酒みたい!

先生:ベースが純米吟醸で、日本酒の中でも甘めなほうですから、同じように甘いヨーグルトと合うんだと思います。

中林:でも、自分から積極的に頼みたいとは思わないですね(笑)。悪くはないですけど、好きというほどじゃないかな。

先生:こうして飲んでみて、お好きなものはありましたか?

中林:やっぱり、レモンティーですね。ダメだったものは、カフェオレ(笑)。

先生:以前、日本酒と料理のマリアージュの回でも説明したように、味が近いものは基本的に合うんですよ。あまりフルーティー過ぎず、主張も強すぎない。そういった飲み物であれば、だいたい合いますね。ただ、日本酒によって味も香りも違いますから、日本酒カクテルの醍醐味は、やはり自分でいろんな種類を試してみて、自分なりのオリジナルレシピを見つけることにあると思います。

中林:ぴったりのものを見つけたときはうれしいので、自分でもいろんな日本酒で試してみます!

<中林さん、いかがでした?>
まさか日本酒でカクテルパーティーができるとは思いませんでした。こういうことをすると、なんとなく怒られそうなイメージがありますから。でも、日本酒も自分なりにたのしんでいいんだってわかったので、これからはいろんな飲み方を試してみたいと思います。コンビニで買える飲み物で十分というのも、気軽にできていいですね。
お酒も今回は「上善如水 純米吟醸」で試しましたけど、同じ新潟の「越路吹雪 本醸造」のような、のどごしがすっきりして爽やかな香りのお酒なども合わせてみたり、お酒もいろいろ変えて試してみたいかな。

今回勉強したお酒

白瀧酒造 上善如水 純米吟醸

白瀧酒造

上善如水 純米吟醸

720ml

詳細はこちら
高野酒造 越路吹雪 本醸造

高野酒造

越路吹雪 本醸造

720ml

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中林美和

中林美和

なかばやし・みわ 東京都出身、モデル。雑誌「CanCam」(小学館)の専属モデルを経て、様々な雑誌やTV、イベントなどで活躍。結婚、出産を経て現在は、雑誌「VERY」(光文社)やTVのナビゲーターなど多方面で活躍中。料理上手としても知られる。著書に、『おんぶにだっこでフライパン〜4人育児の奮闘記〜』(KADOKAWA)、『Mama Hawaii』(KKベストセラーズ)、『美和ママごはん♡』(セブン&アイ出版)などがある。