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我らお酒にひと言あり 六酒仙、かく語りき

中林美和の、あらためて、日本酒入門

Vol.2 日本酒にも「生」がある?貴重な「生酒」について解説!

日本酒は大好き。よく飲みます。だけど、実はあんまり詳しくないんです。
そんな女性を代表して、モデルの中林美和さんが<日本酒の先生>に
「日本酒のイロハ」を教えていただく連載企画。
第2回目の今回は、あまり知られていない
「日本酒の生」について学びます。

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生酒とは「火入れ」をしていない日本酒

先生:前回は日本酒の分類について説明しましたが、実はまだまだ日本酒の世界は奥深い。今回は「生酒(なまざけ)」について解説しましょう。

中林:生酒? 日本酒に「生」があるんですか?

先生:そうです。一般に、純米酒よりもさらにフルーティーな味わいが特徴で、人によっては白ワインのような印象を持つ方もいます。ただ、生酒にもいくつか種類がありまして、今日は代表的なものを持ってきました。白鶴酒造さんの「白鶴・しぼりたて純米生酒」です。まずは一般的な純米酒と生酒を飲み比べてみてください。

中林:あっ、全然違う! これはすごいですね。なんて表現したらいいんだろう。生酒はアルコールがふわっと、ダイレクトに伝わってきます。

先生:アルコール度数はほとんど変わらないのに、生酒と純米酒(長者盛 特別純米酒)ではかなり違いを感じますよね。

中林:生酒は、他のお酒とどう違うんですか?

先生:搾りたての日本酒には生きた酵母が入っており、そのままにしておくと、どんどん品質が変化していってしまうんですね。そこで酵母菌の働きを止めるために、一般的な生ではない日本酒というのは「火入れ」といって、品質を保つための加熱処理を行います。通常は搾りのあと、瓶詰めの前の2回です。火入れをすることで品質が一定に保てるんですね。

生酒とは、この「火入れ」をしない日本酒のことです。「生」というだけあって、非常にフルーティーな、日本酒本来の味わいが楽しめます。

「生酒」と「生貯蔵酒」の違いって?

先生:ただ、この生酒にも種類がありまして、「生生(生酒)」と「生貯蔵酒」というものがあります。生生というのは1回も火入れをしません。その代わり、10度以下の温度でずっと保存しないと、たちまち品質が変化してしまいます。とても保存が難しい、デリケートなお酒なんです。一方の生貯蔵酒は、瓶詰めの前に1回だけ火入れを行います。

中林:どうして1回だけ火入れをするんですか?

先生:それはですね、生生は搾った直後から店頭に並ぶまで、ずっと冷やし続けなければならないように、非常に手間がかかってしまうんですよ。それだけコストもかかる。だから1回だけ火入れをして、できるだけ手軽に、生生に近い味わいを楽しんでもらうために考えられました。

中林:生生は本当に「日本酒!」という感じがしますけど、生貯蔵酒はもうちょっとまろやかな感じがしますね。

先生:ちなみに、生生は流通にも気を配らないといけないので、あまり世の中に出回っていません。以前は蔵元の近くの、地元の人々だけに提供されていました。だから、生貯蔵酒を「生生」だと思っている人も多いですね。

中林:つまり、それだけ贅沢なお酒なんですね。

先生:最近では、本当の生酒(生生)を全国の人に飲んでもらいたいということで、チルド配送など流通関係を工夫し、しっかりした管理ができる販売店さんを増やすなど、生酒を届ける努力も進んできています。

中林:家庭でも気軽にいろんなお酒の生生が飲めたら、日本酒が好きな人にはたまらないですよね。

ワイングラスで、初めの一杯目に飲んでほしい

中林:どういうときに飲むのがおすすめですか?

先生:特に生生はフルーティーな香りが特徴的なので、初めの一杯に選んでみてください。楽しむためのポイントとしては、ワイングラスに注ぐこと。もちろん今日のようにおちょこで飲んでもいいのですが、一度ワイングラスで、香りも楽しみながらオシャレに飲んでほしいですね。

中林:確かに! ワインが好きな女性にもおすすめできる日本酒だと思いました。サイズもいろいろあるのですね。

先生:封を開けたらどんどん品質が変化してしまうので、自宅用のものは720ml以下のものが多くなります。でも、すごく飲みやすい日本酒だと思いますよ。もちろんお酒なのですが、新鮮なものを新鮮なうちに味わう、という点では、生鮮食品のようだとも言えますね。

中林:わかります。なんだか、お刺身みたいですね(笑)。新鮮さが命なんですね。前回教えていただいた日本酒は、ご飯と一緒に飲むものというイメージでしたけど、生酒は何よりもお酒そのものを楽しむ感じ。日本酒が苦手な人も、印象が変わるお酒かも。

<中林さん、いかがでした?>
日本酒にも「生」があるなんて、またイメージが変わりました! しかも以前は蔵元さんのある地域でしか飲むことができなかったのに、今は家庭でも飲むことができる。こういう豆知識を知ったうえで飲み比べていったら、日本酒が好きな人がもっと増えるでしょうね。これから私もお店で生酒を見つけたら、まず飲んでみようと思います!

火入れ回数とタイミングの違いによるお酒の分類

火入れをしない生生酒、増えてます。

今回の記事で中林さんが飲んだ以外にも、生生酒は実はたくさんあるんです。
チルド配送など技術進化により、新鮮な生生酒を飲むチャンスが一気に拡大中。
下の写真は、飲食店などで飲める生生酒の一部。見かけたら、是非試してみては?

▲左から、花うぐいす純米吟醸無濾過生原酒(萬屋醸造店)、李白 特別純米酒生酒(李白酒造)、北の醸し家<かもしか>純米吟醸生酒(秋田清酒)、もだん純米吟醸生酒(朝日酒造)、しろうさぎ特別純米酒生酒(吉久保酒造)、8:00pm純米吟醸生酒(福光屋)、ねこのうたたね純米吟醸生酒(八戸酒類)

白鶴上撰 しぼりたての純米生酒

白鶴酒造

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白鶴上撰 ねじ栓生貯蔵酒

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銘醸名水180sml瓶シリーズ 長者盛 特別純米酒

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長者盛 特別純米酒

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中林美和

中林美和

なかばやし・みわ 東京都出身、モデル。雑誌「CanCam」(小学館)の専属モデルを経て、様々な雑誌やTV、イベントなどで活躍。結婚、出産を経て現在は、雑誌「VERY」(光文社)やTVのナビゲーターなど多方面で活躍中。料理上手としても知られる。著書に、『おんぶにだっこでフライパン〜4人育児の奮闘記〜』(KADOKAWA)、『Mama Hawaii』(KKベストセラーズ)、『美和ママごはん♡』(セブン&アイ出版)などがある。