たのしいお酒.jp

我らお酒にひと言あり 六酒仙、かく語りき

中林美和の、あらためて、日本酒入門

Vol.1 純米?吟醸?日本酒の種類って一体何が、どう違うの?

日本酒は大好き。よく飲みます。だけど、実はあんまり詳しくないんです―。
そんな女性を代表して、モデルの中林美和さんが<日本酒の先生>に
「日本酒のイロハ」を教えていただく連載企画。
第1回目の今回は、基本中の基本だけど意外と知らない
「日本酒の種類」について学びます。

  • facebook
  • twitter

「日本酒=太る」は間違い!美容にも良いといわれています

先生:突然ですが中林さん、今、日本で日本酒を作っている会社っていくつあると思いますか?

中林:うーん、100社くらいですか?

先生:実は約1500社あるんですよ。

中林:本当に!? 日本酒だけでそんなにあるんですか!

先生:これでも全盛期よりは少なくなったんです。ピークを記録した1973年頃には約4000社あったと言われています。最近は海外で日本酒が高く評価されたことで、一時期よりはお客さんが戻ってきていますが、それでもまだまだです。特に女性の方には「日本酒は太る」というイメージがあるようで、敬遠されていますね。

中林:私は日本酒好きですし、友人の女性にも日本酒好きな人が多いですけど…、確かに、太るのでは、という印象を持っている方もいるかもしれませんね。

先生:でも、それは間違いなんです。日本酒は100mlあたり約100kcalで、ほかのお酒と比べても大差がありません。「日本酒=太る」というわけではなく、太るとしたらそれはおつまみの食べ過ぎが原因と考えたほうがよさそうです。それに日本酒は美容にも良いと言われています。この連載を通じて、女性たちの日本酒に対するイメージががらっと変わるくらい、まずは中林さん自身に楽しんで欲しいと思っています。

中林:ありがとうございます(笑)。頑張ります!

日本酒の「吟醸」ってなんですか?

先生:今回はですね、そんな日本酒の分類について知ってもらいたいと思い、こうしていろいろ持ってきました。神戸・灘の「菊正宗」のお酒です。

中林:「菊正宗」だけで、こんなにいっぱいあるんですか!?

先生:そうです。「本醸造」や「吟醸」といった表示があるものは、「特定名称酒」と呼ばれています。こちらのパックのお酒は、そのほかの「普通酒」と呼ばれるものです。

中林:あの、にごったお酒があるじゃないですか。あれはどうしてにごっているんですか?

先生:日本酒というのはすべて、作ったときはにごっているんです。普通はろ過する際、にごりの元である「もろみ成分(お米の成分)」を取り除くのですが、その成分をほとんど残したままにしたのが「にごり酒」です。素材の味を生かしたお酒ですね。余談ですが、ろ過する際に出るにごり成分が「酒粕」になります。

中林:いきなり知らないことばかりで、すごく勉強になります。

先生:今回は日本酒の中でも、いわゆる「清酒」を飲み比べてもらいます。ひとつのブランドの日本酒を飲み比べることで、いかに日本酒が奥深いものであるかわかっていただけると思います。それでは順番に飲んでみてください。

中林:まずは「普通酒」と「本醸造酒」からですね。

中林:あ、全然違う!

先生:では、次に「純米吟醸」を。

中林:こっちはさっきと比べてお水みたいです。クセがなくてさらさらしていて、飲みやすい。

先生:この3つには大きな違いがあります。「純米吟醸」は水とお米だけで作った日本酒ですが、それらに加えて、「本醸造酒」には醸造用アルコールが少し入っています。「普通酒」はさらに、醸造用アルコール以外の原料も入ったものです。蔵元によって味は異なってきますが、一般的に醸造用アルコールが入っている日本酒は辛口、純米は豊潤な口当たりです。(編集部注:醸造用アルコール以外のものが添加されていない普通酒もあります)

中林:どうして醸造用アルコールを入れるんですか?

先生:醸造用アルコールを入れる事ですっきりとした辛口の味わいになります。又、水とお米だけで作った日本酒はコストがかかり、値段も高くなってしまいます。特に、本醸造酒が作られた当時はものすごくお酒が売れていたので、もう少し手軽に日本酒を楽しめるように、と作られてきたんです。この辛口が好きという方も多いんですよ。

お米を半分以上磨いて作る「大吟醸」

先生:そして、これが「大吟醸」です。

中林:瓶が素敵ですね。高級感があります。味は……、これが一番好きかも! お寿司屋さんで飲む日本酒に近い気がします。

先生:そうですね。大吟醸は、お寿司屋さんに置かれているケースも多いと思います。飲みやすさとフルーティーさを兼ね備えたバランスのいい日本酒です。

中林:大吟醸は何が違うんですか?

先生:大吟醸は原料となるお米を5割以上を磨いて(削って)作られます。磨いた部分が4割以上だと「吟醸」と呼ばれます。

中林:お米を磨く? どうして磨く必要があるんですか?

先生:日本酒の味は水とお米、特にお米の磨き具合で左右されます。この磨き具合を「精米歩合」というのですが、お米を磨かずに使うと、いろいろな雑味が混じってしまうのです。そこで「心白(しんぱく)」というもっとも雑味がない、白く不透明な部分を残すように、余分な部分を磨くのです。

磨いていくことで雑味をなくし、フルーティーさを際立たせる。これは江戸時代に発見された製法で、当時はとても高価なお酒にだけ使われていました。それこそ、お殿様くらいでないと飲むことができなかったんです。

中林:大吟醸ではお米を半分以下になるまで磨くのだから、すごく贅沢なお酒ですよね。

先生:さらに、その上の「純米大吟醸」という日本酒も飲んでみてください。

中林:こちらは大人の味ですね。すごくハイレベルな日本酒という感じがします。

先生:大吟醸は先ほども説明した醸造用アルコールが添加されていますが、純米大吟醸は5割以上も磨いたお米と水だけで作っています。だから値段も高くなります。

中林:なるほど。「吟醸」がお米を4割磨いた日本酒で、「大吟醸」というのはお米を5割以上磨いた日本酒、そして「純米」という名前が付くか付かないかでアルコール添加の有り無しを表しているんですね。なんだか、すっごく日本酒に詳しくなった気がします(笑)。

日本酒は好みが人それぞれだから面白い

先生:ただ、日本酒が面白いのは、値段が高いからといってみんなが美味しいと感じるかというと別の話で、味の好みは本当に人それぞれということです。大吟醸にまでいくとお米を削りすぎて、雑味だけじゃなく、旨味まで削られていると感じる人もいます。大吟醸はとても香りが華やかなので、合わせる食事が少し限られる場合があります。薬味やかんきつ類を使った料理などとはよく合いそうですね。

中林:今日飲んでみて、私も純米大吟醸より大吟醸のほうが好みに合うかな。純米大吟醸は高級感があり香りが華やかなので、これだけを楽しむ飲み方のほうがいいかも。もっと日本酒に詳しくなったら、チャレンジしてみたいお酒でもありますね。

先生:日本酒を飲み慣れていない方は、まずはスタンダードな「純米酒」から始めて、もっと辛口が好みであれば本醸造酒を試してみたり、もっとフルーティーなものが好きであれば「吟醸」や「大吟醸」へと進んでいくのがおすすめですね。

中林:「純米酒」というのは、「純米」だからお米と水だけで作ったお酒で、「吟醸」ではないから、お米を4割以上磨くみたいなルールがない日本酒のことで合っていますか?

先生:そうです! もうすっかり詳しくなりましたね。

中林:こうして勉強したことで、もっともっと日本酒について知りたくなりました。これからも、いろいろと教えてください!

1回目のおさらい

<中林さん、いかがでした?>
―こんな風に日本酒を飲み比べる機会なんて滅多にないので、すごく面白かったです。甘い日本酒があれば、辛い日本酒もある。香りだって全部違う。「菊正宗」というひとつのブランドの中でも、これだけの違いがあるんですね。今まで日本酒を買うときって、何を買っていいのかわからなくて、迷ってばかりでした。でも、こうして「どう違うのか?」を知ることができたので、さっそく酒屋さんに行って、いろいろ見てみてみたくなりました。

センシィ プロセッコ ブリュット 18K

菊正宗酒造

キクマサピン

900ml

詳細はこちら
センシィ ボルゲリ D.O.C

菊正宗酒造

上撰・本醸造

720ml

詳細はこちら

菊正宗酒造

嘉宝蔵・灘の生一本
生酛純米

720ml

詳細はこちら

菊正宗酒造

生酛・大吟醸

720ml

詳細はこちら

菊正宗酒造

生酛・純米大吟醸

900ml

詳細はこちら
  • facebook
  • twitter
中林美和

中林美和

なかばやし・みわ 東京都出身、モデル。雑誌「CanCam」(小学館)の専属モデルを経て、様々な雑誌やTV、イベントなどで活躍。結婚、出産を経て現在は、雑誌「VERY」(光文社)やTVのナビゲーターなど多方面で活躍中。料理上手としても知られる。著書に、『おんぶにだっこでフライパン〜4人育児の奮闘記〜』(KADOKAWA)、『Mama Hawaii』(KKベストセラーズ)、『美和ママごはん♡』(セブン&アイ出版)などがある。