たのしいお酒.jp

我らお酒にひと言あり 六酒仙、かく語りき

正直なところ、旨いお酒は、ただそれだけでいいものだ。
その上そこに、気分にハマるつまみがあれば、
旨いお酒はよりいっそう旨くなる。
包丁さばきに迷い無し。芸能界イチの料理人ことキム兄が、
今宵のお酒を楽しむための、満点つまみを振る舞います。

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Vol.9 アツアツを胃袋と心に。寒い日だからこその幸せ、「鍋つまみ」。

2月に入って相変わらず寒い日が続きますな。とくに陽が落ちてからの冷え込みは身に堪えるもの。そんな日はさっさと仕事を終わらせて、寄り道せんと早く帰ってゆっくり湯に浸かって、湯上りはお酒とつまみで胃袋も温めてあげましょう。と、いうことで今回はこの時期ならではの鍋つまみ。最初の仕込みさえちゃんとしておけば、あとはじっくり煮込むだけでアッツアツのおいしいやつが出来上がり。冷めても鍋で簡単に温め直せるのもいいところです。

では今月も3品、行ってみましょ!

【1品目】
豚バラ大根とジャガイモの超うま煮

  • 材料:

  • 豚バラ肉(薄切り)100g

  • ジャガイモ 中なら2個、小なら3個

  • 大根 10cm分

  • こんにゃく 1/3枚分

  • サラダ油 小さじ1

  • 水 300ml

  • 焼肉のタレ 100ml

  • 一味唐辛子 適量

  1. 作り方:

    ①豚バラ肉を食べやすい大きさにカット。
    ジャガイモはザク切りに。大根は皮を剥いて半分にし、ザク切りにする。

  2. ②鍋にサラダ油を入れ、豚バラ肉とジャガイモ、大根を炒める。

  3. ③全体的に軽く火が通ったら水を注ぎ入れ、底が焦げ付かないようたまに混ぜつつしばらく煮込む。その後こんにゃくをちぎって加え、さらに煮込む。

  4. ④大根が半透明色になったら火を消して焼肉のタレを加え、さらに煮込む。

  5. ⑤再び煮立ったところで落し蓋をし(アルミホイルを蓋状にしたものでもOK)、弱火で7~8分コトコト煮込んだら一味唐辛子を振って完成。盛り付ける時は煮汁をたっぷりかけるのを忘れずに!

煮込んだ大根やジャガイモをハフハフ言いながら食べるのは真冬の楽しみのひとつ。そこに豚バラも加えたらつまみとしてのパワーが倍増です。あくまでつまみ作りなので、味付けはあれこれ面倒なことを考えずに究極の合わせ調味料である焼肉のタレをドバっと入れるだけ。味付けしたら後はほったらかしておくのもポイント。今の時期は大根もジャガイモも旬ですから、箸を入れたり余計なことしないで、弱火でコトコト煮込めば食欲をそそる韓国風のかんたん煮込みが出来上がります。赤ワインにもよく合うし、バターをポンと加えるのもいいでしょう。残ったら次の日うどんを入れてもおいしいですよ!

▲ハフハフ食べるのはたのしいですなぁ。ちょっと冷やし目の赤ワインがほしくなりますね。

【2品目】
即ウマお手軽ポトフ

  • 材料:

  • キャベツ 1/8個

  • セロリ 約5cm分および葉の部分

  • ニンジン 約5cm分

  • ズッキーニ 約5cm分

  • カブ 1/2個(ヘタは残す)

  • ニンニク 1かけ

  • ウインナー 小4本

  • 水 400ml

  • コンソメ 小さじ1

  • ブイヨン 小さじ1/2

  • 塩 ひとつまみ

  • コショウ 適量

  1. 作り方:

    ①ニンジンは輪切りののち千切りに、ズッキーニは輪切りにする。セロリは1cm幅に、カブはヘタを残したまま4つに切る。

  2. ②ニンニクは包丁の腹でつぶし、ウインナーに切れ目を入れる。

  3. ③鍋で水を沸かし、コンソメとブイヨンを加えた後に①と②、キャベツを投入。さらに塩ひとつまみを加える。

  4. ④蓋をして4分間中火で煮込む。

  5. ⑤コショウを振って味を整え、セロリの葉を添えて完成。

野菜をたっぷり入れた洋風煮込みことポトフも冬に食べたい鍋料理。味付けのポイントは出汁役のブイヨンとスープ役のコンソメ。これに野菜とソーセージから出る旨味が加われば立派なポトフの完成です。ポトフって聞くとレシピが小難しそうだけど、こうして簡単に作ることもできるんですよ。滋味深い冬野菜を引き立ててくれるのはやっぱり白ワイン。こりゃ何杯でも行けてしまいますな!

▲ブイヨン×コンソメ×素材の旨みに白ワイン。これは何杯でも止まりませんよ。

【3品目】
イカとトマトのマンマ煮

  • 材料:

  • イカ 1杯

  • トマト 1個

  • ニンニク 1かけ

  • オリーブオイル 大さじ2

  • 塩 少々

  1. 作り方:

    ①イカから骨、目玉、クチバシをきれいに取り除き、それ以外を1.5cm幅で輪切りにする。

  2. ②トマトを8つに切り、ニンニクを包丁の腹でつぶす。

  3. ③鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニクを熱したのちにトマトとイカを投入し、軽く塩を加える。
    蓋をして弱~中火で10分間加熱すれば完成。
    トマトの水分があるから水を加えなくてもOKなのだ。

丸ごとのイカをトマト1個で「そのまんま」煮てしまうのと、「マンマ(イタリア語で“お母さん”)」の味的な意味合いを込めたマンマ煮です。以前、テレビでイタリアの家庭料理としてイイダコのトマト煮が紹介されていて、いつか作ろうと思っていたんだけど、イイダコは手に入れにくいのでイカにしました。ポイントはイカを1杯丸ごと使うこと。骨や目玉を取るのに抵抗がある人もいると思いますが、意外と簡単に取れますよ。難しければ魚屋にお願いしましょう。煮込んでいる間にイカわたも混ざって絶妙な風味になるので、味付けはシンプルに塩程度で。物足りなければパスタを加えるとこれがまたおいしいんですわ。

▲「そのまんま」なのに、いい複雑味がでてますよ。ワインは白でも軽めの赤でもいいですね。

韓国風、洋風、イタリア風と3種類の鍋、いかがでした?どれも作り方自体はとてもシンプルですが、代わりにちょっと時間をかけて煮込むことで絶品の鍋つまみになるんです。特に冬は旨味のギュッと詰まった野菜が盛りだくさんですからね。味付けは素材の味を邪魔しない程度にして、最低限しか手を入れないのがコツ。この先春先になっても冷え込む日はまだあると思うし、もうしばらくの間この鍋つまみでたのしめそうですな。

ほな、今月はこの辺で。また来月!

▲ 鍋つまみとワインとの相性を考えるのは深くて、たのしいですよ。

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4品目
キム兄から、笑いのおつまみ ―写術― もう一品。

写術とは…自ら撮影した写真をお題に、巧みな話術でそこに写し出された“面白さ”を引き出す芸のスタイル。20年以上続けている、キム兄のライフワーク。

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木村祐一

きむら・ゆういち 1963年、京都府生まれ。ホテルマン、職人などを経て23歳でデビュー。お笑い芸人としてTVや劇場を中心に多方面で活躍中。人とは異なる視点で様々な事象を読み解く吉本唯一の随想家と呼ばれ、ライフワークとしている「写術」はその独特の世界観に引き込まれる人多数。ホテルマン時代から磨き続けた料理の腕前は芸能界イチとの呼び声も高く、「キム兄&クックパッド つまみ越え」(主婦と生活社)ほか料理に関する著書も多数。