たのしいお酒.jp

熱い人と、冷たいビールの物語 クラフトビール物語

Vol.5 女性醸造家の美しき挑戦を味わう ビールファンにも女性たちにも愛して欲しい。多彩な個性が楽しめる作品に込めた静かに燃える醸造家の思い

今や全国で作られるようになったクラフトビール。マイクロブルワリーと呼ばれる小さな醸造所から、コンビニにも商品が並ぶ大手まで、その一つ一つにビール造りの哲学があり、ビールに込めた愛がある。一杯のビールの味わいに詰めこまれた、造り手たちの熱い、熱い情熱の物語を追いかけて、日本各地のブルワリーをめぐります。

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工場訪問、伏流水探訪を終えて、お楽しみの時間。「DHCビール」の多彩なラインナップから今日のために選ばれた3つのビールのテイスティングへ。料理とのマッチングも試しながら、話題は女性醸造家としての有賀さんのあふれ出す思いへ。後編は2人の対談で「DHCビール」と食事で広がる楽しい時間を感じていただこう。

▲ 『J-CRAFT 香爽のフルーティホワイト GOTEMBA』を一口味わって、驚きの表情を浮かべる藤原さん。

藤原さん:まずは、新作の『J-CRAFT 香爽のフルーティホワイト GOTEMBA』からいきましょう。おぉ、しっかり和のテイストだ。ゆずの香りがしっかり出ている。柑橘にありがちな苦味はなく、山椒の刺激もちょうどいい。ベルギーのホワイトエールがベースだと通常は、オレンジピール、コリアンダーシードを使うのですが、せっかく日本でやるなら、そのままではつまらない。これはいいですねぇ。

有賀さん:ゆずのコクや旨みを感じていただくために、すりおろした皮と果汁の両方を使っています。試作を繰り返して、バランスにはとても気を使いました。

藤原さん:山椒にもこだわっているのがわかりますよ。そこらへんで売っているような山椒ではこの後味の良さは表現できない。

▲ ビールといえば鶏のから揚げ。というのは定番だが、ゆず胡椒を加えることで、さらに相性が抜群に。
ビールもフードもどちらも止まらない組み合わせ。

藤原さん:これだけでゆっくり飲むのもいいですし、ゆずや山椒を使った料理と合わせるのも楽しそうです。ふろふき大根とゆず味噌の組み合わせや、ちりめん山椒なんていうのが頭に浮かびます。

有賀さん:私も和食と合うな、と思っています。鰻の蒲焼なんていかがですか?

藤原さん:なるほど。ホワイトエールでもこれは蒲焼に合いますよ。こちらの鶏のから揚げとゆず胡椒の組み合わせもいいですね。飲みすぎてしまう(笑)。

有賀さん:苦味が苦手な女性にも飲みやすいお酒として、おすすめしたいです。

▲ ビール単体で味わうのはもちろんいいものだが、料理との相性で広がる世界もまた、楽しい。

藤原さん:続いては、『DHCラガービール』。泡がきれいに出ますねぇ。焼き上がったパンの美味しい香りがします。塩味をきかせた料理や、ホップの感じからするとソーセージも合うでしょうね。今度は食欲が出てきてしまいますね(笑)

有賀さん:では、お料理はソーセージのパイ包み焼に粒マスタードのクリームソースをあわせたものでいきましょう。パイ生地のクリスピー感も合うと思います。

藤原さん:なるほど。ところで苦味はどれくらいですか?

有賀さん:(国際苦味単位で)20~22です(日本の大手メーカーのビールは15~30程度)。苦味を感じますか?

藤原さん:いえ、アフターテイストと香りにほどよい苦味が残って、それが食事とよく合いますよ。

▲ ブルーの爽やかなラベルながら意外にも煮込みなどのこってりした料理にもあう。料理もビールもどんどんすすんでしまう組み合わせだ。

藤原さん:3種目は、『DHCエクストラ スペシャル ビター』。おぉ、これは攻めてますねぇ。ホップの香りがすごい!

有賀さん:当社のラインナップの中では一番苦味は強いと思います。ただIPAだと苦味が強すぎると思いますので、柑橘系のホップの香りを掛け合わせて苦味とコクのバランスには気をつけました。

藤原さん:はじめからホップの香りがパーンと開いて、飲み応えも十分ある。

有賀さん:アルコール度数も6%。それでも華やかな香りを狙っていますので、そう言っていただけるとうれしいです!

藤原さん:これはしっかりした料理のほうがいいですね。煮込み系がいいな、と思っていたところで、揚げだし豆腐と牛すじの煮込みグラタン。これは面白い取り合わせですね。

有賀さん:苦味を強調するのもいいんですけれど、こうしてお料理と合わせて楽しく飲んでいただけたらと思っています。

藤原さん:口の中に料理が残っているうちにこのビールを飲んでひとつにするのもいいですよ。よく調和が取れているペアリングで、パクパク、グイグイ。いい意味で、ヤバい組み合わせですね(笑)

▲ たのしい時間もやはりビール造りの話になれば真剣な表情に。女性醸造家の挑戦に対し、藤原さんの期待は大きい。

藤原さん:さて、3つのビールを堪能したところで、うかがいたい。女性醸造家として、どんな思いで仕事をされていますか?

有賀さん:繰り返しになりますが、苦味が苦手な女性でも楽しんでいただけるビールを造りたい、というのは日々の目標としてあります。それは女性醸造家だからこそできることだと思いますので。それと、醸造家としての個人の目標は、世界に進出したいというのがあります。

藤原さん:いけますよ! 日本だけではもったいない。有賀さんからは醸造家としてのいいエネルギーを感じますし、奇をてらわず取り組んでいらっしゃる。ぜひ目標達成に向けてがんばってください。

有賀さん:ありがとうございます。これからも変わらず、御殿場からおいしいビールを全国の皆様に届けられるように、品質管理を含めてしっかり取り組んでいきます!

▲ 最後にもう一度乾杯。ビールだけに「エール」の交換か。

前編と後編を合わせてご覧になりたい方はこちらから

DHCビール

J-CRAFT 香爽のフルーティホワイト GOTEMBA

330ml

ゆずと山椒の香りが、爽やかに、豊かに香るホワイトエールタイプ。
富士山の伏流水を100%使用し、徹底した品質管理のもとで生まれる。
苦味をほどよく抑えることによって、女性やビール初心者も心地良く楽しめる。
和のテイストが感じられるので、和食にも幅広く合わせられる。

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DHCビール

J-CRAFT 華ほの香 香爽のフルーティホワイト GOTEMBA

330ml

小麦由来の爽やかな酸味とフルーティーな香りが特徴です。

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DHCビール

DHCラガービール

330ml

「飲み飽きないビール」を目指して、まろやかさとキレのある喉越しの両立を実現。
ホップはドイツ産とニュージーランド産を使用。
日本をはじめアジア7カ国から76のブルワリーが参加した
『アジア・ビアカップ2016』のライトラガー部門で金賞受賞。

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DHCビール

DHCエクストラ スペシャル ビター〔アメリカンスタイル〕

330ml

苦味を強めながらも、コクや華やかさとのバランスを重視。
柑橘系のホップのアロマを楽しむために、冷蔵庫から出して、少し時間を置いた
12℃程度が最適な飲み頃。
アメリカ産のホップと富士山の伏流水が織りなす、ゆるやかで華やかながら
飲み応え十分な1本。濃い目の煮込み料理でも存分に楽しめる。

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藤原ヒロユキ

今回の旅人 藤原ヒロユキ

ふじわら・ひろゆき ビアジャーナリスト、ビール評論家、イラストレーター。1958年生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。季刊「ビール王国」編集主幹。ビールに関する各種資格を取得、ワールドビアカップをはじめ欧米の国際ビアコンテストの審査員を務める。日本外国特派員協会会員。ビールにまつわる著書多数。主な著書に「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎)、「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド)など。