ワインのフルボディってどういう意味?
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ワインのフルボディってどういう意味?

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ただ渋くて重いだけじゃない! フルボディの魅力

もともと、ワインの世界では「男性的」「女性的」など、味わいを人にたとえて表現していました。そこで生まれてきたのが、身体を意味する「ボディ」という言葉。味わいや香りの複雑さによって、フルボディやミディアムボディ、ライトボディといった具合に分けます。

フルボディは色が濃く、味や香りが濃厚で、渋みも強い赤ワインのこと。ライトボディのワインは、色が薄く、飲んだ時に渋みが少なく、口当たりがさらっと軽いので、飲みやすく、ミディアムボディはその中間です。

ワイン通がフルボディの赤ワインを好むのは、しっかりとした骨格と芳醇な香りを持つことはもちろん、変化する面白さもポイントです。デキャンタージュして空気と触れ合わせたり、長期間寝かせて熟成させることで、劇的に味や香りが変化したり、料理と合わせることで新たなマリアージュを生み出したりします。

また、ワインの濃さはアルコール度数と大まかに比例するので、フルボディのワインは一般的にアルコール度数も高めです。

フルボディのワインが作られるブドウ品種とは

ワインのボディを決める大きな要素のひとつは、ブドウの品種です。フルボディの場合、渋みや果実味が強いブドウの品種を使うことで、その濃厚さを生み出しています。その代表的なブドウ品種のひとつがカベルネ・ソーヴィニヨン。赤ワインに使われる黒ブドウの中で、もっとも有名な品種で、カシスやブルーベリーのような力強い香りと、タンニンがしっかり感じられるのが特徴です。

メルローは世界中で広く栽培され、よく使われます。プラムやブラックチェリーのような香りを持ち、カベルネ・ソーヴィニヨンと比べると、タンニンや酸味が穏やかで、やさしい味わいが特徴です。フランスのボルドーワインの多くはカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを組み合わせています。

シラーはフランスのローヌ地方を中心に栽培されている品種です。カシスのような香りと、しっかりしたタンニン、そしてスパイシーな風味が特徴です。熟成させるとカラメルや焼き菓子のような甘い香りが加わって、エレガントな味わいになります。オーストラリアではシラーズという名前で知られています。

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アメリカなど新世界にフルボディが充実している理由

フルボディのワインの場合、しっかり完熟したブドウを使う必要があるため、日照時間が長く、温暖な気候の地域の方が作りやすいといえます。

たとえばフルボディのワインの産地として有名なボルドーなどは、フランスの中でも日照時間が長く、比較的暖かい地域です。また、アメリカやチリなど、いわゆるニューワールドのワインにフルボディが多いのは、日照時間が長く、比較的暖かい地域だからなのです。

ドイツなど日照時間が短く、寒冷な地域は、フルボディのワインを造るのに向いていません。そのため、白ワインやスパークリングワインを造っている地域が多いのです。

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白ワインにもフルボディのワインがある

一般的に白ワインは「甘口」「辛口」で表現されることが多く、ボディという言葉は赤ワインで使われる印象がありますが、白ワインをボディで表現しても全く問題ありません。

果実味が強く、香りが豊かで濃厚な味わいならフルボディ、爽やかで飲み口が軽いならライトボディの白ワインと表現できます。

また、白ワインのボディの重さも、赤ワインと同様、色の濃さである程度見分けることができます。濃い黄色がかった白ワインはしっかりしたボディのものが多く、それに対して薄い緑のような淡い色をしたものは軽めのボディのものが多いと言えます。

ボディという言葉は、「甘い」「辛い」だけでは表現しきれないふくよかさや繊細さを表現できる非常に便利な言葉なので、最近では、ビールや日本酒の味わいの表現にも使われています。

日本では赤ワイン好きというと、フルボディが好きな人が多いようですが、シーンによってライト~フルを上手に使い分けたいですね。

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