ウイスキーのスモーキーな香りに欠かせない「ピート」ってなんだ!?

ウイスキーのスモーキーな香りに欠かせない「ピート」ってなんだ!?

  • 更新日:

ピートとはどんなもの?

ウイスキーの香りを表現する際、「スモーキー」という言葉がよく使われます。文字通り煙のような燻香をさす言葉ですが、その香りには産地や銘柄によって個性があり、ウイスキー愛好者にとっては好みを左右する重要な要素にもなります。このスモーキーフレーバーをうみだす要因になっているのが、ピートです。

ピートとは、シダ類やコケ類、草花などの植物が枯れて堆積し、長い年月をかけて炭化してできた泥炭のこと。若い石炭のようなもので、天日に干して乾燥させてから燃料として使われますが、日本ではあまり馴染みのないように感じます。それもそのはず、ピートができるのは寒冷地の湿地帯が主で、日本では北海道など一部の地域に限られています。

ピートがなぜウイスキーの風味づくりに重要や役割を持つようになったかといえば、ウイスキーの代表産地であるスコットランドがピートの一大採取地であったことが関係しています。現在でもアイラ島やルイス島では暖炉の燃料に利用されているほど身近なもので、ウイスキーを作る過程で利用されるようになったことは自然な流れだったのです。

ピートはどんなときに使うもの?

ウイスキーの製造工程は原料となる大麦を発芽させる「モルティング」という作業から始まりますが、発芽した大麦=モルトを乾燥させる際に使われている燃料のひとつがピートです。乾燥には台などに広げたモルトの下から燃料を焚きつけ、その熱風を用いて行われます。この工程でウイスキー特有のスモーキーな香りが付着するのです。

燃料はピートだけには限りませんし、ピートをまったく使わない場合もあるのですが、ピートが身近だったスコットランドと、スコッチウイスキーに源流をもつジャパニーズウイスキーはピートを使うことが一般的です。

Alin Popescu/ Shutterstock.com

スコッチウイスキーの魅力を造るピート

上記のように、製造過程でピートが積極的に使われている産地はスコットランド。ゆえに、世界のウイスキーの中でも、もっともスモーキーフレーバーをたのしめるのがスコッチウイスキーです。同じ産地であってもピートの使用方法は一様ではなく、ピート以外の燃料との組み合わせ方、ピートに含まれる植物の種類、炭化の進み具合、焚くタイミングなどによってもフレーバーが異なるため、各メーカーの腕の見せどころともいえます。

たとえば、スコッチウイスキーを代表するラフロイグ蒸溜所には専用のピート湿原があり、苔や海藻の多いピートを使用。「ラフロイグ セレクトカスク」が有名です。

また、ハイランドパーク蒸溜所では、スコットランドでポピュラーなヘザーという植物を多く含むピートを使用しています。このほかピートのきいた銘柄といえば「アードベッグ」「ラガヴーリン」「タリスカー」などが人気です。各蒸溜所で独自のレシピを持ち、味わいの個性を造っているのです。

Sergiy Palamarchuk/ Shutterstock.com

関連情報