原料の穀物によって個性が違うウイスキー

原料の穀物によって個性が違うウイスキー

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大麦を使うモルトウイスキー

美しい琥珀色を持つウイスキー。香りや味わいも蒸留所のある産地に加え、周囲の気候によっても変わるといわれています。

ウイスキーには大きく分けて3つの種類があります。モルトウイスキーとグレーンウイスキー、そして、このふたつをブレンドしたブレンデッドモルト(ヴァッテッドモルトともいいます)の3つです。ここでは、基本となる、モルトウイスキーとグレーンウイスキーを説明します。

モルトウイスキーとは、大麦麦芽「モルト」のみを原料に単式蒸留器(ポットスチル)で蒸留したウイスキーです。単式蒸留器(ポットスチル)は大量生産のきかない伝統的な方法で、ウイスキーの個性が際立つのが特徴です。

大麦には二条大麦と六条大麦がありますが、おもに二条大麦が使われます。近年は、大麦の品種や生産地にこだわる蒸留所が増えています。

モルトウイスキーの中でもいくつか種類がありますが、まずはシングルモルト。これは単一の蒸留所で造られた複数の樽のモルトウイスキー(モルト原酒)を混ぜたものです。蒸留所のこだわりや個性がはっきり現れるウイスキーです。

さらに、単一の樽(カスク)から瓶詰めされたモルトウイスキーは「シングルカスク」といいます。シングルカスクは、通常店頭で販売されることが少なく蒸留所の限定販売など限られていて瓶に樽のシリアルナンバーが打たれていることもあり、希少性の高いウイスキーです。

トウモロコシやライ麦が原料のグレーンウイスキー

「グレーンウイスキー」は、原料にモルトのほかライ麦、トウモロコシ、小麦、未発芽の大麦などの穀物を使い、連続式蒸留機で蒸留します。穀物の種類や比率によって味わいが変わります。

連続式蒸留機で蒸留する場合は、アルコール度数を95度まで上げることができ、しかも短時間で大量に蒸留することができます。

モルトウイスキーに比べ、香りが弱い傾向にあり、ブレンドを想定して製造されているものが多いようです。

シングルモルトと同様に、単一の蒸留所で造られた複数の樽のグレーンウイスキーを「シングルグレーン」といいます。

ちなみに、バーボンもトウモロコシとライ麦が原料。トウモロコシが多いとまろやかに、ライ麦が多いとスパイシーでドライな味わいが強くなるとされています。

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ウイスキーは米でもできる?!

一般的にウイスキーと呼ばれるのには3つの条件が必要です。一つめは、穀物が原料であること。二つめは、糖化、発酵、蒸留を行っていること。三つめは木樽で熟成していることです。この3つの条件のほかに、生産国によってそれぞれ細かい規定がありウイスキーと名のることができるのです。

穀物、という定義にはもちろん米も入っています。

かつて、日本ではキリン・シーグラム社(現キリンディスティラリー)から「ライスウイスキー」というウイスキーが発売されていました(現在は販売していません)。このほか、アワ、キビ、オーツ、そば、キヌアなどの穀類でウイスキーを実験的に造る蒸留所もあったそうです。

ちなみに、アメリカのクラフトディスティラリーがキヌアを原料にウイスキーを製造しています。

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