飲みやすくスッキリした味わいで人気のアジアのビール

飲みやすくスッキリした味わいで人気のアジアのビール

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ヨーロッパから伝わったアジアのビール

1年を通じて比較的暑い地域の多いアジア。スッキリした味わいのラガービールが主流です。特に、東南アジアではスパイスを多用する料理との相性も抜群です。

ヨーロッパで生まれたビールがアジアに伝わったきっかけは、ヨーロッパ各国によるアジア地域の植民地化です。1760年代に、イギリスのインド支配が本格化、インドへ赴くイギリス人のために麦芽濃度とアルコール度数、ホップ投入を増やした「IPA(インディアペールエール)」が持ち込まれました。

アヘン戦争を機にヨーロッパ各国は中国へ進出、20世紀に入ると駐在するヨーロッパ人のために、ビール醸造所が数多く建設されました。醸造所がすべて国有化された第二次世界大戦後に、中国国内の一般人にもビールは浸透していきました。

東南アジアでも、オランダやスペイン、フランスの植民地支配時にビール文化が発展しました。

19世紀後半~20世紀に入ったころ、主流だった上面発酵ビール(エール)にかわりうえ下面発酵ビール(ラガー)が登場します。冷蔵技術の向上と流通の発展でラガービールは世界中で愛飲されるようになります。特にスッキリ飲めるピルスナーは、亜熱帯気候のアジアの風土や料理と相性がよかったこともあり、一般的に広く飲まれることになりました。

中国と台湾のビール

中国は、じつは世界第1位のビール生産国(キリンビール大学年国別ビール生産量2015より)。青島(チンタオ)ビールなど大手ビール会社と400以上もの小規模ブルワリーがしのぎを削っています。ビールのスタイルは、ピルスナーが主流。中国のビールの中でも代表的な「青島ビール」は、麦芽の香りがほどよく、爽やかな苦味のビールです。

台湾のビールもピルスナーが主流でしたが、最近ではマンゴーなど果物をブレンドしたフルーツビールが登場。小規模ブルワリーの設立も盛んになっています。台湾の大手ビール会社といえば、「台灣煙酒公司」。日本統治時代、日本人技術者によって設立された「高砂麦酒株式会社」が前身です。レストランやコンビニなどでもよく見かける緑のラベルの台湾啤酒・金牌は、スッキリした飲み口に苦味の少ないライトなビールです。

中国料理や台湾料理を食べる機会があるときは、それぞれの国のビールを合わせたいですね。

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東南アジアで飲むビール

高温多湿の東南アジアでも、スッキリしたラガービールが主流です。

年間の平均気温が30度を超えるタイでも、メインのビールスタイルはピルスナーです。古代神話にも登場するタイの獅子・シンハーをあしらったボトルを見たことはありませんか?「シンハー」のビールは、スッキリとしたシャープな味わいが特徴です。

シンガポールでも、ライトなラガービールが人気。世界60カ国以上に輸入されている「タイガー」が有名です。ホップの苦味や香りとモルトの甘味がバランスよく、世界でも評価が高いビールです。

東南アジアでは、ビール生産量が1位のベトナム(キリンビール大学年国別ビール生産量2015より)。ベトナムではなんといっても、「サイゴン」が有名。国内シェア最大のビール会社です。ベトナム料理を食べに行って、メニューに「333」と書いたビールを見たことはないでしょうか?これは、「バーバーバー」と読みます。地元では、一般的に氷の入ったジョッキに常温のビールを注いで飲むそうです。

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スリランカとインドネシアはどんなビールを飲む?

ピルスナー主流のアジア地区にあって、スリランカでよく知られる「ライオン」ではどっしりした味わいのスタウトが人気。植民地時代にイギリスの醸造所の技術を元にして開発したビールは、世界のビール好きに絶賛されるおいしさです。香辛料の利いたスリランカ料理にも負けない味わいがあります。

高温多湿のインドネシアで飲まれているおもなビールは、やはりピルスナー。インドネシアのビールといえば、シェア1位の「ビンタン」です。ビンタンとはインドネシア語で星の意味。ボトルの赤い星が目印です。国際ビール品評会でも受賞歴が多く、辛口でキレのよい味わいのビールが人気です。

このビールが飲んでみたい!と思ったら、まずは、各国の料理を出すレストランへ行くのがおすすめです。料理とのマリア―ジュをたのしみたいですね。

また、各大手酒販売店ではネット販売も行っているので、休みの日はアジアのビールを飲み比べて、ちょっとした旅気分を味わうのもたのしいですよ。

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