ビールの苦いおいしさのもと「ホップ」とは?

ビールの苦いおいしさのもと「ホップ」とは?

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「ホップ」とはどんなもの?

ビールの主要な3つの原料のなかでも、苦味や香りに大きな影響を及ぼすのが「ホップ」です。ホップの役割は、ビール特有の苦味と爽快な香りを与えることです。

ところで、ホップとはどんな植物なのでしょうか? ホップは、アサ科カラハナソウ属のツル性の多年生植物。収穫期は8~9月で、7メートルほどの高さに成長します。ホップには雄株と雌株がありますが、ビールには未授精の雌株の球花を使用します。

ビールの苦味や香りを生み出す成分は「ルプリン」と呼ばれ、ホップの「包」と呼ばれる部分のつけ根に確認できます。ホップの成分には、ビールの泡持ちをよくする作用や殺菌作用もあります。また、ホップの種類や投入量、タイミングによってビールの味わいが大きく変わります。

なぜ、「ホップ」を使うようになったのか?

中世のビールは、香味をつけるいろいろな薬草を組み合わせた「グルート」を使用していて、「グルート」の配合方法は独占販売権(グルート権)を持つ領主によって秘密にされていました。12世紀頃ビールにホップが使われ始めます。ホップを使ったビールの品質がよいことが次第にわかってくると、15世紀頃からはグルートビールよりも香味や泡立ちもよく保存性もよいホップビールが主流となっていきます。

保存性のよさに加えホップには、催眠沈静作用や利尿作用、食欲増進、消化促進作用があるといわれています。また、ホップの成分には殺菌作用もあり、雑菌の繁殖を抑制する働きがあるためビールの品質保持にも大きな役割をはたしています。

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さまざまな「ホップ」とビールの味の関係

一番始めにお話したように、ホップはビール特有の苦味や爽快な香りを出すためには欠かせない原料です。醸造評価に基づき、ホップはおもに「ファインアロマホップ」「アロマホップ」「ビターホップ」の3つに分けられます。

ファインアロマホップは、ほかの2つに比べて穏やかな香り。ビールになってからの苦味も穏やかで上品な味わいです。アロマホップは、ファインアロマホップに比べ、強い香りが特徴です。ビターホップは、ファインアロマホップやアロマホップが香りを重視しているのに対して、強い苦味を重視しています。このほかに、上記のタイプに分類されないホップもあります。

ホップは1種類だけを使用するわけではなく、製造工程の中で数種類を使用します。そのため、各醸造所独自の味わいが生まれるのです。

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