どうしてビールをおいしいと感じるのか?

どうしてビールをおいしいと感じるのか?

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苦味=おいしさになるときがやってくる

暑い日はもちろん、温かくした部屋で飲む冷たいビールも贅沢な味わいがあります。一般的にシュワッとした炭酸の適度な刺激と、爽やかな苦味や甘味などがビールの旨味となります。ビールの味は、味と香りのふたつが融合しあって生まれ、ビール特有の苦味のほか、酸味や甘味なども感じられるはずです。

酸味は発酵時に生まれる有機酸、甘味は酵母に取り込まれずに残った多糖類などによるものです。ビールが苦手な人は、どうしても特有な苦味が気になるようです。ビールの苦味はいつまでも口に残るような苦さではなく、すっと消える苦味のものもあります。最近では、酸味や甘味を強調したビールも多数あり、ほんのりとした苦味が清涼感のある口当たりを生みます。これなら、ビールが苦手な人でも、奥に潜むささやかな苦味をおいしいと感じるのではないでしょうか。

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見た目にもおいしい「泡」の役割

キメの細かいふわふわの泡は、見た目も口にあたった瞬間もおいしいと感じさせてくれます。泡の正体は炭酸ガス。通常だとフワッと消えてしまう泡の持ちをよくしている成分は、麦芽由来のタンパク質とホップ由来のイソアルファ酸です。そのため、このふたつを原料に多く使っているビールは、泡持ちがよいとされています。

それにしても、なぜ、泡があるビールはおいしいと感じるのでしょうか? 泡は、ビールの香りや炭酸ガスが空気と接触して酸化することを防ぐ、フタのような役割をしてくれるからです。一般的に泡とビールは3対7が見た目も美しく、おいしい比率といわれています。おいしい注ぎ方も研究したいものです。

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黄金、琥珀、ブラウン…色の違い

ビールには金・白・茶・黒などさまざまな色があり、ピルスナーやスタウトなどのスタイルと密接な関係があります。ビールの色は、麦芽(モルト)の種類や麦芽の焙煎が大きく影響しています。また、製造工程のひとつである「煮沸」での化学反応も影響しています。

麦汁を煮沸する際、麦汁の中のアミノ酸と糖類の化学反応によって生まれてくる化合物がビールの色合いを変えていきます。また、ビールの色は品質にも大きく関わりがあります。酸化するとビールが劣化してしまい、一般的に赤みを帯びた色に変化します。また、ビールの清涼感も失われ、ぼやけた色になり、味や香りも失われてしまいます。色は、品質を見極める重要なサインのひとつなのです。

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鼻と口で香りを楽しむ

ビールの香りを表す言葉は「アロマ」と「アフターフレーバー」。「アロマ」は詮を抜き、グラスにビールを注ぐときに広がる香りのこと。口に含む前に鼻で感じる香りです。「アフターフレーバー」は、ビールを口に含み、口から鼻に抜ける香り。口と鼻で感じる香りのこと。

ビールは味だけでなく、香りもとても重要です。ビールの香りはホップなどの原料に由来する香りと発酵に由来する香り、成分の変化により生まれた香りで構成されています。香りの成分は、確認されているだけでも200以上あるといわれています。

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